「どうだい?バトルロイヤルは」
「はい……」
「手軽に楽しめるし、何より、強い相手に勝てるチャンスもあっていいだろ?」
ロイヤルマスクがそう言うと、ハウとグラジオが同時にチラッとあたしの方を見て、不敵な目線を向けた気がした。
「燃えるような、試合だった」
「え……?」
「次は、おれの試練で燃えてください」
またしても筋肉すごい人がこっちに向かって歩いてくる……って今、試練、って言った?つまり……?
「炎のキャプテン、カキです。7番道路から行けるヴェラ火山公園……その頂上で待ってます」
あたしたちがカキさんの話を聞いてる間、グラジオは違う方向見て俯いてたな……。
「島巡りをやり遂げるなら、最高の仲間と登ってこい!」
「……はい!」
颯爽と帰っていったカキさんを見送ると、ロイヤルマスクがあたしたちに試練はどうだい?そう聞いてきて、
「ロイヤルマスク、どうしておれたちが試練をこなしているの知ってるのかなー?」
……ハウ、あたしの言いたかったことを聞いてくれた!そう思ったら、
「って、あー、島巡りの証かー!!」
……だって。ハウってゆるーい感じなのに、たまに大人びたこと言うし、でもこうやって空気読めたりして、何か尊敬しちゃうかも。
「きみは何でー、バトルロイヤルしてるのー?修行?それとも、友達を探してるとか?」
次のハウの興味は、グラジオだった。質問攻めにあって、みんなから注目を浴びたのが嫌だったのかな……ちょっと歩いて立ち止まると、吐き捨てるようにいなくなった。