「ボクの仲間が入れる電化製品は、博士の研究所でも見かけたロト!」
博士の研究所?何だろう…テレビとか、かな?そこまでは教えてくれなかったけど。サーチしながら進んでると、
「そこのポケモントレーナー」
「……はい、何ですか?」
「ちと、手を貸してくれぬか?」
声のする方を見ると。しゃべり方が古風だけど、よく見たらあたしと同い年くらいの小柄で可愛い女の子が、大きいポケモンを連れてスカル団と戦おうとしてるところだった。
「ヨヨヨー!けつ、向けんなよ!」
「って、ユー!メレメレのポケモントレーナーじゃないスカ!」
「ど、どうも……」
ポケモン泥棒なのにお主、知り合いなのか?って彼女に驚かれちゃったけど。
「わらわはハプウ」
「ハプウ、さん……」
「都会はすごいのう。ポケモン泥棒が堂々と街をうろついておるとは……」
ふむう、ひとつ言葉を区切るとハプウさんはあたしに、スカル団の1人を任せてきた。2人がかりで勝負したから、一瞬で終わった。
「メレメレでしくじって、アーカラに飛ばされて……」
スカル団も、組織として成り立ってるんだなぁって、変なところで感心したし、
「いっぱい失敗……。涙、すっぱいじゃないでスカ」
「……ふふっ」
面白いこと言うから思わず笑ったら、睨まれた。悪い人たちなのに、ここまでマヌケだとちょっと、憎めないかも。