06
「カゲツさん、こんにちわ!」
「よお、かなこじゃねえか!」

リーグに顔を出して。正式に結婚してからは初めての訪問だから緊張したけど(ミクリさんにはこないだ会った)、みんなには招待状も出してるから、特に変わらず勝負を受けてくれた。相変わらず強いねー!なんて言われながら。

「あー、かなこ?」
「え?何ですか?」
「これはダイゴからの伝言なんだけどよ…」

…もう。心配性だなあ、ダイゴさんは。笑顔を作ると、リーグの奥の奥、チャンピオンルームへの扉を叩いた。

「ようこそ、かなこちゃん」
「ミクリさん、よろしくお願いします!」

トレーナーの目指す頂に立つ資格を持てるのは、厳しい戦いを勝ち進んできた者だけ。それをグッと噛みしめると、ロゼと共に彼の繰り出す技の数々に立ち向かった。

「…おや?そのコは…」
「ラティオスです!」

ロゼ…ラティアスとは似て非なる存在。その美しさに目映いほどの笑顔を向けるとミクリさんは、お気に入りのミロカロスで相手をしてくれた。

「いやはや…さすがチャンピオンかなこ。わたしなどまだ足元にも及ばない…そう思わせるような華麗な戦いっぷり、見事だったよ」

がっちり握手を交わして、記録をしに小部屋へと足を踏み入れた。少しだけ、埃がかかった機械は、なかなかここまでたどり着く人がいない事を示しているのかも。

「そういえば、ミロカロスは元気かい?」
「はい!もちろん!トレーナーの育成と、海を渡る時に助けてもらってます!」
「……フフッ」

え……?時々ミクリさん…、変な間で笑うよね。そんなに私の発言がおかしいのかな?何となく横顔を見つめていたら…あれ?そういえば……。


bkm
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