12
*イリマの試練*


「ブルぶル……ついに試練の時ロト」
「緊張するね、ロトム」

ポケモンセンターを出て、向かいにあるゲートの手前にイリマさんの姿を見かけて声をかけた。

「はい!キャプテンのイリマです。ボクの試練は……」

手強いポケモンたちの暮らす茂みの洞窟で行う、って改めて説明してくれた。島巡りの試練に挑み、己の限界を超える……ハラさんも同じようなことを言ってたかも。一度中に入ったら、試練を終えるまで出られない…独特の緊張感が身を包んだけど、ちょっとだけ、わくわくの方が勝っている気がして。

「では、お待ちしています!」
「はい!」

スッと深呼吸。そんなあたしの様子を察してか、ロトムが話しかけてきた。

「ちはるってはやク、大人になりたいロ?」
「うーん……なりたい、かな!」
「そうなロね〜!きっとすてきな大人になれるロト!」

中に入ったら、こんなゆるーい会話もお休み。ふたり?して気を引きしめ直すと、真っ暗な洞窟へ飛び込んでいった。

「さむ……っ」

何だろう……不気味なオーラが漂ってるからなのかな?ちょっと肌寒い。ロトムはただ頑張って、それだけ伝えてあとは見守っててくれた。にっこりと微笑むとイリマさんから、詳しい試練内容を聞いて。

「キミがするべきことは……、巣穴で待ち構えているポケモンを3匹倒し!洞窟奥の台座からZクリスタルを手に入れること!そう!ポケモンと息のあったコンビネーションが必要です!」
「……はい!キャプテン!」

巣穴をよく見たら、砂が巻き上がってて、たぶんそこにポケモンたちはいる…!1つめの穴を調べてまず1匹倒して奥に進んだところに、スカル団のふたりが現れた。

「ヨヨヨー!」
「リベンジオブビーチ!おれらのこと覚えてるか?」

そういえば、イリマさんのジャマをする、とか何とか言ってたかも……。


bkm
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