02
*ジムリーダー*


「おれはニビポケモンジム、リーダーのタケシ!」

トキワの森をさ迷い、ポッポとコラッタとピカチュウを仲間に加えたかなこは、初のジム戦に臨んでいた。相手はいわタイプの使い手、タケシ。上裸で登場するからどんな奴かと思ったが、勝負は勝負。相性もあってか…、初戦にしては簡単に勝てたようにも思える。

「きみを見くびっていたようだ。ぼくに勝った証に、ポケモンリーグ公認グレーバッジを授けよう!」
「……ありがとうございます!」

固い握手を交わした。またいつか会いにくる事を決め、ニビジムを跡にした。それからはオツキミ山に向けて仮眠を取り、黒服の連中と出くわし、ピッピというかわいいポケモンも手に入れた。そういえばポケモンセンターにいたあのおじさんが500円でくれたポケモンは、いつ新しい技を覚えるのだろうか。

「綺麗……!」

ハナダシティはみずタイプを扱うジムリーダーがいるからなのか、水に囲まれた綺麗な街並みが印象的だった。一通り街を見て回ると、リーダーに勝ったらしいグリーンに出くわした。

「よお、かなこ!おまえのポケモン育ってるか?」
「育ってるよ?順調に」
「まあ、おれさまは暇じゃないからな!おまえにつき合ってる時間はないぜ、バイビー!」

ムカつく奴。咄嗟に彼の背中に向かって叫ぼうと思ったが、やめた。年齢的には子供だが、そんな年相応な事はしたくない。それよりも…とゴールデンブリッジなる橋を越える頃、フシギダネがフシギソウへと進化を遂げた。

「フシギソウ…!宜しくね…!」

少しだけ大きくなったその身体に寄り添うと、見えてきたのは岬の小屋。中にいたポケモン…もといマサキを助けたお礼にもらったサント・アンヌ号のチケットを握りしめると、ジムの門を叩いた。


bkm
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