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「ん…」

…あれ?もう、こんな時間…。

「…ジムに行かなきゃ!!」

起きたらお昼近くなってた…。慌てて支度をしてジムに行くと挑戦者の方ですね?と言われて。手続きを終えたら早速、ジムトレーナーとの勝負が始まる。なんかこのジムって、スポーツクラブみたい…?あちこちに筋トレ道具と思われるものが置かれてる…たぶん、ジムリーダーは男の人ね。

「ボクはムロポケモンジムリーダー、トウキ!」

…やっぱり。名前を名乗ったら、向けられるスマイルが素敵すぎる…!!

「この辺りの激しい波にもまれ…町のはずれの洞窟や、このジムの設備を使って、もりもりっと修行しているのさ!」

そう言うと力こぶを作ってみせる。うーん…、その修行とは違わない…?なんて思ったけど。

「ボクに挑戦しようというキミの実力…どれほどのものか見させてもらうよ!」
「…トウキさん、お願いします!」

相手のタイプはかくとう。うーん…ここはスバメにお願いしよっと!

「はあ…何とか勝てた…」
「ううーん、予想していたより、キミはビッグウェーブ!」

…また波?まあ、いいんだけど。ナックルバッジと、【ビルドアップ】の技マシンをもらった。なんか終始ビッグウェーブとかマッスルとか言ってたけど、この人大丈夫かな…?ありがとうございました、お礼を言ってジムを出ようとしたら。トウキさんに呼び止められた。

「…そう言えば、この町の北側にある、石の洞窟にはもう行ったか?数年前の壁画とか、珍しい石とか、ロマン溢れる遺跡でさ」
「へえ…行ってみます」
「さっき、知り合いのダイゴってやつを誘ったんだけど、喜んで一人で走っていったよ」

…!ダイゴって…、私が捜してる人!!

「トウキさん!どうも!」

慌てて走って行った私の背後で、トウキさんはこう呟いてたらしい…。

「あの子も…石とか好きなのかな…?」


bkm
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