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「ぼくの頭脳をフル結集させて作り上げた、スーパーなメカニック!スイッチオンにすれば、戦った経験が、手持ちのポケモン全員にいきわたる!」

試してちょーだい、と得意げに言うもんだから、思わず笑ってしまった。それから自慢の科学の力…とか言いながらポケモンを回復してくれた。トウカの森を抜けると、目の前に大きな街が見えてくる。

「わあ…!」

初めて見る、おっきなビル群。目を奪われていると…、見覚えのある顔が。

「…あ!ユウキくん!」

手を振るとかなこも来てたんだな!と笑顔を返してくれた。

「でっかい街だよなあ、ミシロタウンよりずっと広いや。…知ってるか?ここにはさ、ポケモンジムがあるんだよ」

そう言うユウキくんにうん、と言うと知ってたんだ…とちょっと悲しそう。

「パパが…、教えてくれたからね」

そう伝えるとそっか、とたちまち笑顔が戻る。もうちょっとポケモン集めたらジムに挑戦するっていうユウキくんと別れ、ポケモンセンターに部屋を取ってポケモンたちを休ませて、街を見て回る事にした。

「ここがジムかあ…」

またパパのところとはちょっと違うな、そう思った。看板には岩にときめく優等生!と書いてあるから…きっと岩タイプだね!トレーナーと勝負したおかげで強くなったから、ジムに挑戦するために、扉を開いた。

「あら、こんにちは。新しい挑戦者の方ですね。わたくしカナズミシティポケモンジム、ジムリーダーのツツジと申します」

中に入るといきなり、ジムリーダーのツツジさんが立っていた。挨拶を済ませると、勝ったあかつきにはジムバッジをくれると言って奥の方に消えていく。トレーナーズスクールで学んで、実践に生かしてるんだ…すごいなあ。感心しつつも負けられない気持ちは強くて、必死にジムトレーナーたちと戦った。

 「やはり…貴女がたならば、ここまでいらっしゃるんじゃないかって、そんな予感がしてましたわ。 どのようなポケモンで、どんなふうに戦うのか、わたくしに教えてくださるかしら?」
「はい、では…、お願いします!」

キッ、と互いに目を合わせる。…感じる、今までのトレーナーとは違う、強そうなオーラを…!!


bkm
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