ハッピーバレンタイン
「ねえダイゴさん、チョコは好きですか?」

私たちは今、ミナモデパートで買い物中。今日の夕飯の材料を買って、ふと製菓コーナーに目がとまった。時期が時期なだけに…、女性のお客さんが多い気がする。

「かなこちゃん?何か欲しいものでもあったのかい?」

全然話を聞いていないダイゴさんがそう聞いてくる。少し強めに腕を引いて連れていくと、美味しそうだね、と一言。

「そうか…。どうりでフヨウが騒いでいたワケだ」

何か一人で納得してる…でもその、考え込むポーズはやっぱり、カッコいいのかもと思う。

「かなこちゃん…ボクはきみからもらうものなら、何でも嬉しいよ?だから、無理はしないでね」

優しい笑顔…ダイゴさんスマイル炸裂しすぎて周りから視線が…!慌てて手を引いて外に出ると、ちょっと肌寒いかも。

「寒いです、ダイゴさん」
「ふふ、きみはいつも薄着だからね。ボクが注意しても、聞いてくれる様子はないようだから」

ごめんなさい…前にカロスであんな事があったから(ノースリーブのワンピース着てた)、寒い時には何か羽織りなよって言われてるんだけど。動くのには薄着が一番良くて、結局長袖止まりかも。

「きみが着てくれるというなら、プレゼントするよ。クリスマスに何も渡せなかったから…」

お金持ちだからプレゼントするのは抵抗ないんだね、ダイゴさん。やたらと何かあげるよ、とか言ってくるもんね?

「じゃあ…お言葉に甘えて」

そう返すとものすごく嬉しそうなダイゴさん…ずるい。そんな笑顔向けられたら、こっちまで嬉しくなっちゃう。しっかりと手を繋いで家に戻ると、ママに電話をかけた。

「あ、ママ?お願いがあるんだけど…」

今までやった事なかったけど、今年は手作りに挑戦しよう!笑顔になった私をダイゴさんは、微笑ましい目で見ていたみたい…。

「きゃー!どうしよう…!」

今日がその本番。クリスマスはシンオウに行ったから、今日はホウエンで素敵なところで待ち合わせ…の予定が。こんな日に限ってリーグ挑戦者がいるみたいでダイゴさん、朝からかり出されてる。そして私は…というと。


bkm
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