「メリークリスマス!ダイゴさん!」
私たちがつき合ってから、初めてのクリスマス。毎年家族で過ごしていたけど今年は、大好きな人と一緒にいたい。
「そうか…。そういう事なら、仕方ないな。明日には帰ってくるんだぞ?」
パパは最初残念そうだったけど、かなこの頼みだもんな…って聞いてくれた。電話を終えるとダイゴさんが、少し遠出しないかい?って。例のプライベートジェットでシンオウ地方まで飛び、年中雪が降っているというキッサキシティへ。
「寒い…」
生活していく上で特に、コートなんて必要ないから、二人ともいつもの格好。一応中に1枚着ているよ、というダイゴさんは細いからなのか…それでも寒そうに見える。
「行ってみようか、キッサキ神殿」
奥の奥には、レジギガスというポケモンの像が奉られていた。
「ホウエンにも、いるのかな…」
「うん…もしかすると、いるのかもしれないね…」
その存在に圧倒されながらキッサキ神殿を後にして、エイチ湖を見物。吹雪いてきたね…とカナズミシティまでフライトする機内で。
「この後、どうしましょうか?」
「そうだな…」
私の質問にふむ、としばらく例のポーズで考え込んでいたけどダイゴさんは、何か思いついたみたい、パッと笑顔を向けてくれた。
「少しだけ…、ボクにつき合って?」
そう言うダイゴさんに連れられた先は、石の洞窟。