06
「おっ、かなこちゃん!こっちへいらっしゃい!」

研究所に入るなり、博士に手招きされる。ユウキくんはすでに着いていて、さっきの事を話した後みたい。

「初めてでユウキに勝つだなんて、すごいじゃないか!ユウキはかなり前から、わたしの研究を手伝っていて、トレーナー歴は結構長いんだよ!」

へえ…とユウキくんの方を見るとへへっ、と得意げ。…でもかなこに負けたけど、と言うあたり、やっぱり悔しかったのかな?

「うむ!かなこちゃんにも、研究のために取り寄せた、このポケモン図鑑をあげよう!」
「え…っ、いいんですか…?」

今日は本当驚きの連続!こんなにいろいろ起きて、いいのかな…!自然と緩む頬を押さえた。

「そのポケモン図鑑は、きみが出会ったポケモンを自動的に記録していってくれる、ハイテクな道具なんだ!ユウキもその図鑑を持って、あちこちに遊びに行くんだな。で、珍しいポケモンを捕まえて、図鑑に記録できるとだね、フィールドワークをしているわたしを捜しだしては、見せてくれるんだよ!」

ポケモン図鑑…すごいなあ…。

「ポケモンや人々との出会い!目の前に広がる大自然!ポケモン図鑑を埋めながら、それらを経験して、きみ自身の世界を広げてくれると嬉しいよ!」
「…はい!オダマキ博士、ありがとうございます!」

かなこもポケモン図鑑もらったんだ、それなら…とユウキくんは、モンスターボールをくれた。

「野生のポケモンを捕まえても、一緒に戦ってくれたポケモンは、成長するよ」

これ、センパイからのマメ知識な、そう言うユウキくんはちょっとだけ、得意げだった。

「…オレもこれから準備して、この町を出発するんだ。上手く言えないけど、何だかワクワクする」
「ユウキくんも、旅に出るんだ!どこかで会えるといいね!」
「お互い、頑張ろうな、かなこ」

そう言って一旦別れたんだけど…。ポケモンを捕まえるのに苦労していたら、またばったり会ったり。図鑑ナビとしのび歩きについて教えてもらって、トウカシティに着く頃には、日が暮れていた。


bkm
prev next
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -