「はあ、はあ…野生のポケモンを調査しようと、草むらに入ったら、突然ポケモンに襲われて…とにかく、助かったよ。ありがとう!」
「いえ…」
お礼をされるような活躍、してないと思うんだけどな…。ん…?待ってこの人、よく見たら……。
「…おや?きみはセンリさんのところの、かなこちゃんじゃないか!」
「…あなたが、オダマキ博士…ですよね?」
何かふと思い出した…前にどこかで、会ったような気がする…。博士はそうだよ、と微笑むと、
「こんなところではなんだから、ちょっと研究所まで来ておくれ」
そう言って研究所を案内される。あれ…?案外うちの近く…。
「…さて、かなこちゃん!きみのことは、お父さんからいつも聞かされていたよ!」
「え?そうなんですか?」
初耳…というか、いつ会ったんだっけ…?
「きみはまだ、自分のポケモンを持ったことがない…んだったよね?」
そうなんです…と答えるとそれにしては、と博士。
「さっきの戦いぶり、なかなか見事だったよ!やっぱりきみには、お父さんの血が流れているんだな!」
妙に納得してる…でも私、ろくな命令できてなかった、ような…。
「そうそう!助けてくれたお礼に、さっきのポケモンは、私からきみへのプレゼントにしよう!元々、その3匹の中からどれか、あげる予定だったからね!」
「…あ、ありがとうございます!!」
私は迷わずこのコに決めた。だって…、ボールから飛び出してきた時の可愛い…!!って感覚が、忘れられないから。
「これから更に経験を積んでいけば、いいトレーナーになれそうだ!」
お褒めの言葉がくすぐったい。ニックネームは…ゆっくりつけてあげるね。研究所を出ていこうとしたら、博士にそうだ!と呼び止められた。