認めたくないけど
ヒロイン:hgss主人公


「そんな格好、やめちまえ!」

あの時あたりから…かもな。オレがおまえは弱い奴なんかじゃないと思い始めたのは。


「フン!強くなりやがって…」

オレは最強のポケモントレーナーになる。あんな奴と同じ道なんかたどらない。そう…、決めたんだ。だから楽しそうに戦うあの女__かなこみたいな弱い奴が嫌いだった。たかがロケット団を倒したくらいで調子に乗りやがって…。遊びすぎたとは言え、思えばオレはあいつに一度も勝てた事はなかった。楽しそうで…、それでいて真剣なあいつに。

「弱い奴は弱いなりに悪あがきするもんだな。オレが手加減してやってるの、分からないのか?」
「…じゃあ、次は本気でかかってきてよ!」

えへへ、と女特有の優しい笑顔で笑ってた。それにすごく…腹が立った。だから次は本気で戦ってやったのに。

「……なぜだ。なぜ負ける。最強のポケモンをそろえた。手加減もしてない……なのにどうしてだ?」

チャンピオンロードで戦った後、オレはあいつに誓った。おまえを負かしてやる…と。


「シルバー!頑張ってるみたいだね!」

お月見山で負けて、ワタルとイブキって奴と勝負して勝ってオレは、また修行を続けている。ポケモンリーグと竜の穴を行き来するうちに、思った。認めたくねえし、認めるつもりもないけどオレは…、たぶんこいつに惚れてる。

「今日もやるんでしょ?ポケモン勝負」
「ああ…そうだな」

かなこの事より…、戦いを繰り返すうちに、成長しているこいつらの方が、今は大事だもんな。

「ふふ…!シルバー、だんだんトレーナーっぽくなってきてるよ!」
「おまえに言われたくないな」
「もう!嬉しいんでしょ?本当は!」
「…っ!」

いつか…、最強になれたら…、オレの口からちゃんと伝えてやる。…おまえが好きだ、って。


bkm
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