「…ふふ、冗談」
「…はあ」
へたへたっと地面に座り込む私を見て、面白そうに笑うダイゴさん。…もう!許さないんだから!
「…ダイゴさんのバカ!もう知りませんから!」
出てってやるー!そうして私は夜中まで、ポケモンセンター内でのプチ家出をした。
「ふう…」
まだドキドキ言ってる…ダイゴさんのバカ!座って落ち着いたはずなのに、思い出すのは、ダイゴさんの身体。こないだカゲツさんの裸も見ちゃったけど(あれは本当に事故!)、何て言うんだろ…、華奢なのに、でもしっかり筋肉はついてて…って、ダメダメ!何考えてるの私!!
「ダイゴさんはあんなに素敵な身体してるのに…、私なんか……」
そう…。それだよそれ、一番の悩みは!カゲツさんの言う事もあるのかも…しれないけど、私には無理!!こんな身体、見せられない…!
「…っ!?」
「帰るよ?かなこちゃん」
いつまでも戻ってこない私を心配してくれたみたい、ダイゴさんが手を引いて部屋まで連れていってくれる。
「何考えていたんだい?さっき」
「…」
わざとらしくそう聞いてくる。でも、ダイゴさんには言わない。
「内緒です!たまにはいいでしょう?そういうのも」
ちょっと突き放してみると残念だな、って。明日はどこに行こうかな、とか他愛もない話をして。今日は眠りについた。
「じゃあ、まずはジムに挑戦、かい?」
何となく。ジムに行ってみたいかも、そう思って。でもマダツボミの塔も見学したいなあ、なんて。
「どちらでもいいよ?きみに任せるよ!」
隣にいるダイゴさんは嬉しそう。何か、いいものあったのかな?