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「かなこくんか!キミも来てたんだな!」
「あ、はい。マリィの、応援で」

やっぱり目を合わせるのに照れてしまう。もうかなこ、いつからそんな女々しくなったの。自分で自分が嫌になる!

「「あ……」」

ロビーに戻る扉をどっちが開けるかで譲りあってたら、タイミングがかぶって手が触れ合った。慌てて引っ込めたあたしとは対照的に…、全く気にせず扉を開けたダンデさん。大人との経験の差を感じる…。

「キミとは、ジムチャレンジの前にまた戦いたいぜ」
「はい、あたしもです!あ、でも、バトルタワーのチートみたいな攻撃はやめてくださいね」
「はは、そうきたか。だが、あれはあれで面白いだろう?」

ああ、やっぱり。こんな何気ない会話だってすごくすごく楽しい。ソニアとはどうなの?聞いてみたいけど…、今はこのままの関係でいい。ダンデさんがバトルであたしを必要としてくれるなら…、それ以上なんて望んだら、神様に怒られちゃうよね。

「ホップくん、ヨロイ島へ調査に行くみたいですね」
「うん、とゆうかあたしも行くよ?」
「は?あなたが調査?無理でしょうね」

うん、これがないとビートくんじゃない。今日は注目のジムリーダー、ビートくんとの対談。前回のジムチャレンジでは中性的な容姿のせいなの?か、女子から圧倒的な人気があったんだよね。けど本人は見た目よりも実力で判断しろって、抗議してたの…懐かしいなぁ。

「無理って…どういう意味?」
「調査と言いながら1日中ポケモンを探し回って遊んでますからね…」
「あ、遊んでないよ!それこそちゃんと、図鑑埋めてるじゃん!調査だよね?」
「……珍しくまともな事言いますね」

面白くなさそうな顔をするビートくんも、だんだん慣れてきた。初めは人を見下してたけど今は、認めるところは認めてくれるから。成長したんだね、きっと。

「ぼく以外のトレーナーに負けないでくださいよ?」
「うん?とゆうかあたし、負けるつもりないし」
「はは、あなたらしい。いつか絶対負かしますから、それまで絶対に負けるな」

取材の帰りに偶然あったホップから、ヨロイ島についてちょっと聞いた。島といってもそこまで遠いわけじゃなくて、日帰りでも寄れるところなんだって。まだ見ぬポケモンがいるなら、会ってみたい。そろそろワイルドエリアも行きつくしちゃったから、退屈していた頃だし…。


bkm
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