「バトルツリー……?」
「おまえ、まさか知らねえのか?チャンピオンともあろうお方がかよ!」
久しぶりに防衛戦にカオを出してくれたグズマさんと、エネココアを飲みながら話してたら、バトルツリーという聞きなれない単語が出てきて。ポニ島の端っこの方にひっそりとそびえ立つ、強者がそろうところ、なんだって。
「それだけ負け知らずのおまえでもよ、あそこはなかなか勝ち上がるのは難しいんじゃねえか?オレさまだって苦戦してんだからよぉ」
「あたし!グズマさんには負けないですし!」
「おう、言いやがったなチャンピオン!今から来やがれ!」
「ええー!」
半ば引きずられるようにバトルツリーまで来ちゃった……。でも。
(あれ……は、レッドさんと、グリーンさん……?)
カントー出身の、生きる伝説とも呼べるふたりの登場にいっきに心躍る感じがした。あのふたりと戦えるなら……。
「受付済ませといたからよ、好きに暴れてこいや!ま、オレさまの方が上まで登れると思うがなぁ!」
相変わらず楽しそうだなこの人……。あんなに荒れてたのが嘘みたい。来るたびこんなことがあってよ、とか、ネタがつきないもん。そんなグズマさんの話をすると決まってプルメリさんは、
「やっぱりグズマはバカだね、でも、そんなところがいいんだろうけどねえ」
プルメリさん、絶対グズマさんのことが好きだよね……でも、彼女に言わせれば、
「あいつにとって、あたいらスカル団はただの仲間さ。それよりグズマは、あんたのことを気に入ってる気がするけどねえ」
「……え!?そ、そんなことないですよ!だってグズマさん、ルザミーネさんが好きだったじゃないですか!」
グズマさんに好かれてるとか、ないない!それこそ、グラジオより好かれる要素がないと思うんだけど……。