「ククイ博士、わたしたちに、気を遣ってくれているのでしょうか」
「そう、かも?博士らしいね!」
「そうですね。かなこさん、先にお風呂使ってください。わたしは、ロフトの上を綺麗にしておきますので」
「えっ、リーリエいいよ!あたしは床で……」
「だめ、です!わたしの、それから……と、とにかく!かなこさんも一緒にロフトに!」
え?何でダメ、なのかな?頑なにリーリエはあたしが床で寝ることを拒否してたけど……。
「……わっ!博士!」
「そんな大声出さなくてもわかるぜ!……って、具合でも悪いのかい?」
「……え?ちょっと、のぼせちゃったみたいで……」
情けない……リーリエと話してたら、こないだグラジオに抱きしめられたこと思い出しちゃった、なんてまさか言えないし……。そしたら、あたしの様子に勘違いしたらしい博士は、ホットミルクを用意してくれた。
「ぼくはてっきり、かなこがお腹でも壊したのかと思ったんだ。せっかく淹れたから、飲んでくれたら嬉しいぜ」
「あ、ありがとう、ございます」
しばらく談笑してたけど、博士はお風呂に入ってそのまま寝るぜ、って地下に行っちゃったタイミングで気づけば、もういい時間!
「かなこさん、どうぞ。狭いですが……」
「気にしないよ!あたしのベッドも狭いし!」
久しぶりに家に帰った時にそう言ったら、ママに怒られたけど。それから、最近の出来事とかを報告しあって、穏やかな時間が流れていた。
「リーリエ、ちょっと化粧するようになったの?」
「はい……リップだけ、ですけど……。おかしい、でしょうか?」
「全然!だって、ますます可愛くなってるから!」
「実は……」
「えっなに?恋バナ!?」
今、女子会の定番の話してるかも……嬉しすぎてカオがニヤけちゃう。