「かなこさん!勝負、してください!」
「うん、いいよ!」
リーリエは結局、悩んだ末に、博士の研究所に住みながら研究を手伝ったり、ポケモントレーナーとしての勉強も始めることになって。
「すごい!すごいよリーリエ!確実にポケモン育ってるよ!」
「そう、ですか……?尊敬しているかなこさんにそう言ってもらえて、本当に嬉しいのです」
旅を通じてリーリエは、いろんな表情をするようになった。最初はただ、可愛く微笑んでるだけだったのに、笑ったり、怒ったり、驚いたり、泣いたり。正直、面倒なこと引き受けちゃったなっておもってたけど、リーリエと一緒に旅してるうちに、どんどん好きになっちゃってたなぁ……。
「そうだ!リーリエ、またお泊まり会しよう!」
「賛成です!でしたら、研究所にいらしてください」
博士なら間違いなくオッケーしてくれる、そんな理由で、女子会が始まった。
「あの時を、思い出しますね。エーテルパラダイスでの……」
「そうだね、あれが最初のお泊まりだったよね!」
「あの時はいろいろありましたが、母さまも元気になりましたし、優しくなりました。それに修行に出られた兄さまも先日、帰ってこられたようなので」
「うん、やっぱりグラジオは、リーリエの側にいた方がいいと思うもん」
今ではリーリエとは何でも話せる仲。こないだは、女の子……のあれこれをリーリエに教わったよ(あたしは遅い方みたい)。それからしばらくして博士が帰ってきて、3人で鍋を囲む。ぼくのことは気にしなくていいぜ!とか言いながら博士は、自室に消えていった。