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「ルリナさん、普段どこで洋服買ってるんですか?」
「知りたい?そうね…じゃあ、かなこにだけ特別教える。ジャンルも幅広く取り揃えてるから、気に入ると思うよ」

意外な組み合わせ。スタジオで鉢合わせした時はそう思ったけどな。最初こそ大人かったが、今じゃどこへ行っても人気者。強さだけじゃねえ…、誰とでも対等に話せるとこも、大人どもが気に入ってるポイントなんだよな。

「かなこさん、新チャンピオンになった時は心配じゃったが、さすがの対応力なんだな」

ヤローはこう言ってた。まああいつの場合?みんな褒めやがるから参考にならねえけど。

「トラブルも多いですがね。よくやってるんでねえですか?かなこは」

口の悪さはオレ以上のネズでさえこうだからな…てかあいつの場合、実はかなこに惚れてるとか普通にあり得るよな?

「かなこくんは頼もしいぜ。オレの後を引き継いだ、なんて言っているが、彼女の世間に対する貢献度は高いって聞いてるぜ」

ダンデのヤツは…自分の仕事が半分減ったのを喜んでたくらいだからな。よくわからん。それより何だ?さっきから。かなこには気づかれないように、ルリナが緩んだ顔を向けてきやがる。一体何を面白がってんだ。

「かなこにはいないの?好きな人」
「へっ?みんな好きですよ?」
「うーん。そうじゃなくて、この人とずっと一緒にいたい!みたいな感じ?」
「あたしには、わからないかも…」

そう。こいつはまだ子供。子供ってのは見た目じゃなく心な?好きな男はいるのか、そう聞いたところでまともな返答するとは思えねえ。これは思ったより時間がかかりそうだぜ…。


bkm
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