「よーし!まずは、キキョウシティから!」
久しぶりにリザードンに乗せてもらって、アサギシティからはるばるキキョウシティへ。ダイゴさんと旅したのは婚約する前だけど…、あのときの気持ちとかがふと込み上げてきたりもして。
「お願いします!」
「おれが、キキョウジムリーダーのハヤト!」
私がホウエンチャンピオンにもなった事をどこの誰に聞いたのか…ハヤトさんは、ガチな構成で挑んできた(PWTに行ったときは、一般トレーナーの枠で出場してた)。
「リザードン、りゅうのはどう!」
「ドンカラス、あくのはどう!」
ドラゴンタイプをまとったリザードンから放たれる波動はとっても綺麗!それに感心するハヤトさんも何だか、楽しそうに見えた。
「わかった……潔く、地に降りるよ」
キキョウシティの雰囲気に相応しいような、古風な服装が似合う彼からは、ウイングバッジを受け取って。
「御曹司と一緒になるのは大変かもしれないが、今のきみはとても、輝いて見えるよ」
「……えっ!」
何で知ってるの!?そりゃ、ジョウト出身だけど…デボンコーポレーションって、そんなに有名の会社なのね……。
「ぼく、ツクシ!虫ポケモンのことなら、誰にも負けないよ!」
ヒワダタウンのジムリーダーは、ツクシさん。若いのに研究熱心で、ジムの仕事がないときはいつも研究室にこもってるとか。
「ハッサム、バレットパンチ!」
「ラティオス、サイコキネシス!」
鋼タイプがついてるハッサムを見て、咄嗟にダイゴさんを思い浮かべるあたり、結婚してもなお重症。ツクシさんのポケモンはよく育てられていて…、ちょっとだけ、苦戦した。
「虫ポケモンっていうのは、奥が深いんだ。まだまだ、研究する事がいっぱいあるんだよ」
そう言ってインセクトバッジを手渡してくれた。ジムリーダーになってから数年、たくさん研究してるけど、常に情報は更新されているから追いつかない、そうも言ってたっけ。