蔵跡
俺は一瞬、自分の目を疑った
先日、氷帝で文化祭が行われ、それに白石を招待した。時間の関係上一緒に回ることはあまり出来なかったが、楽しかったと言って貰え、満足するような結果で終わった。
そしてその数日後、四天宝寺中でも文化祭が行われるという情報を(忍足経由で)聞き、今度は俺様の番だと張り切っていたところに白石はそれを拒否した。
(おかしい…)
尋常では無いほどの慌てよう、目を合わさず、取り合えず来るなの一点張り。
インサイトを使わなくても白石の様子が変だということは容易に分かる。
いつもは俺の我が儘を最終的にはしょうがないなと許してくれる白石。そんな白石がここまで言うんだ、今回は諦めるか……
文化祭当日、in四天宝寺
(なんて言うと思ったか!!)
俺様に隠し事するなんていい度胸じゃねーの、アーン。
四天宝寺中前。どうやら忍足も謙也に来るなと言われていたらしく、怪しく思った俺達は内緒でこの場所に来ていた。
「毎年ウザイくらいに文化祭の招待状送ってくるアノ謙也が来るなって言うんや、絶対何かあるで」
「コッチは内緒で来てんだ、見つからねぇように目立つ行動は避けろよ」
「跡部がおる限り目立たへんようにするんは無理やな」
庶民とはオーラが違うからな!
そんな自画自賛をしつつ本当に校門の前にずっといると目立つので(しかもいつも以上に視線が集まるのは忍足もいるからだろう)俺達は取り合えず中に入る。
途中でパンフレットを貰いそれに目を通す。外には屋台、中には喫茶やお化け屋敷などのゲーム類がある。
プログラムを見てみるとテニス部は喫茶を開くらしい。喫茶とは書かれているが少し気になるのはその前に※印がついているということだ。他の店には付いていないのでそう言う名前なのだろうが付ける意図が分からない。
「単に注意せぇ、って事やないん?」
「喫茶店で、何を、」
「……味が不味いとか?」
「……人入んねえだろ」
そんな会話をしながらも行かないという選択肢は最初からなく、俺達は校舎の中を歩く。
※※※※※
また続かない。
女装ネタにしようと思ってましたがまたもや力尽きました。
※※※※※
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