希望に絶望しました
ネタバレ注意
額縁の中の絵は、目を閉じて青いバラを持っている。
まるで眠っている様。瞳が此方を見てくれないことに寂しいという感情が体の中で渦巻く。
ーーーーー目を開けて…
駄目だ…
この絵を見てると何故か不意に悲しくなってくる。
ーーーーー…お願いだからっ
頑張って手を伸ばすと、すぐにで届きそうな距離なのに…遠い。
本当はもっと、近い筈なのに…近かった筈なのに
あと、もう少し…
「こら、イヴ。勝手に作品に触れようとしたら駄目でしょ」
「!!」
伸ばした手は横から出てきた手によって遮られた。
お母さんは焦ったような顔から困った顔に変わる。
「…確かに良い作品ばかりだけど、触ったら駄目って書いてあるでしょ?」
「…………」
「…ほとんど見終わったことだし、そろそろ帰りましょうか。
行きましょ、イヴ」
頷くとお母さんと手を繋ぎ、歩き出す。一階でお父さんと合流し、私は美術館から外に出た。
青
いバラの花言葉は
奇跡
(それなら早く、起こってよ)
※※※※※
ギャリイヴスキだぁ。
甘くて可愛いのも好きだけどシリアスで泣けるのもスキだぁ。
でも一番はイヴ男前のギャグがいいかな。
配布元:空をとぶ5つの方法
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