ネリネ

※姫,市丸ギン視点





反膜が私の愛しい人を包み込んだ

─あぁ、待って…待って…

『お願い…行かないで、行かないでッ!!』


***


後ろから声が聴こえる
僕の好きな声が

行かないで と

あぁ、今すぐにでも抱き締めたい
振り返って思いっきり姫の名前を呼んで…

せやけど 僕はそれをしない
まぁ、できないっちゅうのもあるんやけどな…

僕は姫に背を向けて僕の道を進み始めた

─藍染隊長について行って僕が成すべきことを成す為に


***


そして 暗い暗い闇に続く口は閉じた
私の愛しい人を包み込んで

地上に残された私は
ただ、ただ、
空の上のあなたに思いを馳せ涙を流す


***


僕は地上に残してきてしまった愛しい姫に思いを馳せ誓う

─必ず帰ってくるから待っとってな


***



誰も居ない三番隊隊主室
机の上に置かれた花に光が当たり
キラリと光った





ネリネ(ダイヤモンドリリー)/また会う日まで


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