小説 | ナノ

 16話




三次試験を無事通過したナマエ達は次の試験の説明を受けていた

「四次試験はゼビル島にて行われる。早速だがこれからクジを引いてもらう、狩る者と狩られる者」

試験官曰く受験番号が入った24枚のカードを一枚ずつ引き引いたカードがそれぞれのターゲットとなる
自分とターゲットのプレートは3点それ以外は1点
最終試験までに6点を集めれば晴れて合格となる訳だ

8番目にトリックタワーを攻略したナマエは198と書かれたプレートを引いた

説明されるや否や受験者は皆自身のプレートを隠した為198番が誰かは分からないでいた

「それにしてもナマエが8番目にクリアしてるとはな〜」

なんか悔しい、と唇を前に出し拗ねるキルア

「キルア達は団体行動だったんでしょ?私は単独だったし仕方ないよ」

「まぁ良いけどさ、…で何番なんだよ?」

「プレート?198番…でも誰か分かんなくて…」

「マジ!?オレ199番だぜ!っつってもどいつかはオレも分かんねーけど」

2人でプレートを見せ合いながら進展のない会話をしていると座り込んでいるゴンの姿が見えた

「ゴン!」

「あっナマエ!キルア!」

ゴンと合流してプレートを見せ合うとなんとゴンは44番ヒソカのプレートだった

「お前クジ運ないなー」

「ゴン…気をつけてね…って震えてるよ?」

ナマエがゴンの方を見るとゴンは腕を組み前を見据えて震えていた
武者震いかのようにも見える

「嬉しいのか怖いのかどっちなんだ?」

「両方…かな」

「ゴン、絶対無茶しないで、無事に合格しようね」

「ありがとうナマエ」

礼を言うゴンは笑ってみせるがいつもとは違っていた
3人で少し話しているうちにゼビル島へ着きトリックタワーの攻略者順に降りていく事になった

「キルア!私この試験キルアと一緒にいたいんだけど…ダメ?」

「べ、別にいいぜ…っ、降りたら近くで隠れて待ってろよ。大分待たせちゃうけど」

「よかったぁ、心強いや!じゃあ先に行って待ってるね!」

「…ナマエオレの事好きだもんな〜仕方ねえな〜」

ダメ?なんて上目遣いで言われる物だからキルアの心臓は今にも破裂しそうなのにも関わらず減らず口は止まらない

「だっだからあれは違うくって…!」

遠耳にナマエの声が聞こえるが今は自身の心臓を抑えるので精一杯だ
幼少期より暗殺術しか教えられなかった殺伐とした人生で12年目にして初めて友達よりも上の存在に出会ってしまったキルア


『それでは8番の方スタート!』

アナウンスがナマエの上陸を告げる

「じゃ、じゃあ先に行って待ってるから!」

言い逃げるようにしてナマエは船を小走りで降りていった

降りて数メートルの所にある木の上に登り身を隠して数十分後にキルアが上陸するのが見えた

「ナマエ、いるんだろ?」

「あれ?バレた?」

「へっ当たり前だ」

キルアは得意げに言うと森の中を迷う事なく突っ切るように歩いていった

「後ろに何人かいるけどターゲットかな?」

「さぁね、オレ達の事狙ってんじゃねーの?」

背後に数人の気配を感じながらもキルアとナマエは森の中を歩く






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