小説 | ナノ

 35話




「待ったよヒーロー…社会のゴミめ」

不気味な男がナマエに触れようとした手を止め入り口から現れたオールマイトを見た

入り口にいたオールマイトは瞬時に中央の敵を片付け1番重症の相澤、そして敵の近くにいた 緑谷、蛙吹、峰田、ナマエを抱えて敵の後方へと移動した

速すぎて目で追えなかったが助けるついでに敵を1発殴っていた
男が顔につけていた手を「ごめんなさい」と言いながら拾い顔につけ直す

「流石に早いや…目で追えない、けれど思った程じゃない…やはり本当だったのかな…?弱ってるって話…」

ギロリと敵がオールマイトを睨みつける
敵のおぞましい素顔にナマエは思わず強張った

「オールマイト!ダメです!あの脳みそ敵!ワン…っ僕の腕が折らないくらいの力だけどビクともしなかった!」

「あの不気味な人が“脳無”って言ってた…!私の個性も全く通じなかった!」

「 緑谷少年、ミョウジ少女、大丈夫!」

2人の心配を他所にオールマイトは脳無目掛けて飛び出した
オールマイトの攻撃を持ってしても脳無はダメージでも受けていないように立っていた

「効かないのは“ショック吸収”だからさ」

「わざわざサンキュー!そういう事なら!やりやすい!」

オールマイトは脳無の胴体を持ってバックドロップを決める
衝撃が凄すぎて天井付近まで地面の砂が舞い上がる

敵の相手をオールマイトがしている隙にナマエ達は相澤を担ぎ避難を試みていた
そこで 緑谷は足を止めて振り返った

「…出久くん?」

「ごめん、ナマエちゃん…僕…行かなくちゃ…!」

「ちょっ!出久くん!」

緑谷は担いでいた相澤を蛙吹に変わり飛び出した

そこでナマエは 緑谷の行く先に黒いモヤが現れ始めたのが見え走り出した

「どっっけぇ!邪魔だデク!!」

ナマエが風の個性を使うより先に黒いモヤを爆破し攻撃を阻止したのは爆豪

「勝己くん!」

そして後ろから脳無を凍らせた轟が現れ切島も遅れて登場した

「スカしてんじゃねぇぞモヤモブが!」

「平和の象徴はてめェら如きに殺れねぇよ」

轟が脳無を凍らせている隙にオールマイトが脳無から離れる

「出入り口を押さえられた…こりゃあピンチだなあ…」

「このウッカリヤローめ!やっぱ思った通りだ!モヤ状のワープゲートになれる箇所は限られている!そのモヤゲートで実体部分を覆ってたんだろ!?全身モヤの物理無効人生なら「危ない」っつー発想は出ねえもんなあ!」

爆豪がモヤの男を下敷きにしてモヤの正体を見破る

「勝己くんすごい!そこまで見抜いてたなんて!」

「たりめーだ!つーかナマエ…モヤを探せっつたろ」

「うっ…ご、ごめん…」

静かに怒りを含めた爆豪の声にナマエは思わず目を逸らしながら謝罪する







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