小説 | ナノ

 34話




正面には顔に手をつけた不気味な敵、その横には脳無
最悪の状態でナマエはどう対処するか考えながら一歩後ずさる

「ミョウジ…下がってろ」

「先生…でもその怪我じゃ…」

ナマエの肩を借りていた相澤が自力で立つが足元はふらついている

ふらつきながらも相澤は脳無に向かっていくが相澤の攻撃をいとも簡単に交わし相澤は攻撃を食らう

(…力があれば…!)

ナマエは何もできない現状に拳を握りしめた瞬間、脳無の足元が大きく揺れ突如地面が形を変え脳無を攻撃する

「“地”の力…?」

土壇場で現れた新たなナマエの個性にナマエは一歩戦場へと足を進めた

「相澤先生!援護します!」

「…ったく!」

相澤の邪魔にならない程度で地面を動かし脳無を攻撃する
だが2人の攻撃に脳無は全く動じない

相澤とナマエが脳無を相手している時、不気味な男の背後からワープゲートが現れ生徒が1名逃げた事を報告した

「さすがに何十人ものプロ相手じゃ敵わない…ゲームオーバーだ…あーあ、今回はゲームオーバーだ」

「帰ろっか」と男は踵を返した瞬間ナマエは気が緩んでしまう

「けどもその前に平和の象徴としての矜持を少しでも…へし折って帰ろう!」

男は瞬時に移動して湖の方面へ行く
そこで初めてナマエはそこに 緑谷と蛙吹、峰田がいる事に気がついた

「出久くん!」

男が蛙吹の顔に触れるが何も起こらない

「…本っ当かっこいいぜイレイザーヘッド」

相澤が男の個性を消した為蛙吹は無事だったが相澤は脳無に攻撃を食らう

「手っ…放せぇ!」

一部始終を見ていた緑谷が飛び出し男を狙うがいつの間にか移動していた脳無によって阻止される
当然脳無は無傷で立っていた

(ヤバイっ!)

脳無は標的を緑谷にしたのか 緑谷の腕を掴む
その光景が先程まで相澤を殴っていた姿と重なりナマエは風の個性で脳無を後ろから殴りつけ地と風を同時に発動し脳無をまた弾き飛ばした

「出久くんから離れろよ!」

「また…脳無を飛ばした…君、何者だい?」

「…っお前も!離れろ!」

風の個性で不気味な男を攻撃するがナマエは個性の使いすぎで威力が低かった為かガードされ男は少し後ろに後ずさっただけだった

「痛いなぁ」と言いながら不気味な男がナマエに触れようとした時

バァン!と扉が壊れる音がして視線を向けると今度こそピンチになったナマエ達に希望の光が差す

「もう大丈夫。私が来た」

扉からオールマイトが現れる、オールマイトは珍しく笑っていなかった

「あー…コンティニューだ」

不気味な男が呟いた






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