小説 | ナノ

 30話




「とっ通れない…!」

朝、雄英高校の門前にたくさんの記者が集まっていた
目的はオールマイトが教師をする事についてだった
あまりの多さにナマエは門前で足を止めていた

「何しとんだナマエ」

「あっ勝己くん、おはよう!…実はあの人混みの中を通り抜けれる自信がなくて…」

「…ったく、しゃあねぇな。俺について来いや」

そう言うと爆豪はナマエの手を握り足を進め始めた
昨日抱き合った事件を思い出して繋がれた手が熱くて震える
ナマエが恥ずかしさのあまり俯いていると爆豪は記者達を押し退けどんどんと進み無事に校舎へと入る事が出来た

「ありがとう勝己くん…勝己くん?」

校舎へ入るが爆豪は手を離す事をしなかった
そしてそのまま2人は教室についてしまい爆豪は何事も無いようにドアを開けた

クラス中が2人を、2人の手を注目して固まった

「じゃ、じゃあ席に行くから!」

ナマエは少し名残惜しくも恥ずかしくて爆豪と手を離し席へ着いた
それと同時に麗日や蛙吹の女子メンバーがナマエを囲み「付き合ってるん!?」など質問責めに合うナマエ

「そ!そんなんじゃないよ!」

「ナマエちゃん、凄く顔が赤いわ」

メンバーにからかわれていると相澤が教室に入ってきて、皆は席へと戻った

「さてHRの本題だ…急で悪いが今日は君らに…学級委員長を決めてもらう」

「「学校っぽいの来たー!!」」

学級委員長を決める、となって生徒達は皆「自分がなる!」と手を挙げる

ナマエはというと手を挙げていなかった

(百ちゃんとか向いてそうかなぁ…)

なんて考えていると飯田が手を挙げ「投票」で決める事が決定した

投票結果は緑谷が委員長で副委員長に八百万という結果になった

選ばれた 緑谷は目を見開いて「ママママジでか…!」と震えている
ナマエが投票した八百万は副委員長の座に不服そうである

「なんでデクに…!誰が…!」

「まーオメェに入るよかわなるけどな!」

「瀬呂くん!言っちゃダメ!」

爆豪に対し傷口に塩を塗るような発言にナマエは慌てて注意した
彼は意外と辛辣だ、と思った






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