小説 | ナノ

 27話




「君らにはこれから「敵組」と「ヒーロー組」に分かれて2対2の屋内戦を行ってもらう!」

ざわつくクラスにオールマイトは困惑しながら訓練の説明を行う

状況設定は「敵」がアジトに核兵器を隠し「ヒーロー」はそれを処理するというもの
ヒーローは制限時間内に敵を捕まえるか核兵器を回収する事、敵は制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえる事でそれぞれ勝利となる

そしてコンビ及び対戦相手はくじ引き

くじ引きの結果ナマエはHを引いた

「梅雨ちゃ〜ん!一緒のチームだ!よろしくね」

「こちらこそナマエちゃんが同じチームで心強いわ」

「…俺は常闇踏陰。よろしく頼む」

「ミョウジナマエ!よろしくね!」

全員がくじを引き終えた所でオールマイトが組み合わせを発表する
第1戦目の対戦相手はヒーローチームA対敵チームD

Aには緑谷と麗日、Dには爆豪と飯田
最悪の組み合わせであった

対戦前から爆豪は苛立っていた
理由はきっと 緑谷の個性発現が気に食わないのだろう
ナマエは嫌な予感に冷や汗をかく

敵チームはセッティングのため先に建物の中へ入る
建物へ向かう爆豪の腕をナマエは掴む

「…勝己くん…頑張って…ね?」

「俺が勝つ。俺が上だ」

爆豪はナマエの手を振り払い建物の中へ入っていった
嫌な予感が止まらない

対戦チーム以外はモニタールームへと移動し爆豪達の戦いを見届ける

結論から言うと勝ったのはヒーローチームだった
つまり、爆豪は負けたのだ
緑谷の個性発現が爆豪の肥大化した自尊心を潰し結果爆豪を焦らせ私怨の独断戦闘を行いチーム戦において爆豪は完全なる負けをきした

戦いから帰ってきた 緑谷は重症の為保健室へ、そして爆豪は無言のまま俯いている

放心状態の爆豪に対し、ナマエは静かに怒っていた
だからあえて今声を掛けることはしなかった

ナマエも爆豪も言葉を交わすことなくナマエのチームの番が回ってきた

「…勝己くん。見ててよ」

ナマエは爆豪の方を振り返ることなく蛙吹と常闇と共に試験場へ向かった





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