小説 | ナノ

 26話




約3週間前に「要望」を出し学校専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれていた
各々は申請したコスチュームに着替えてグラウンドに集まる

「こ…これは…」

ナマエは細かな要望を書かなかったことを酷く後悔していた
要望用紙には「着火用手袋」「動きやすさ」そして爆豪に言われ追加した「ズボン」の3点のみ
その結果はノースリーブタイプのトップスに短パン、短パンの下には黒のタイツにブーツ
これだけを聞けばシンプルだがしかし、トップスは途中でカットされておりお腹が丸出しだった

「…やばいよ…」

恥ずかしさのあまり穴があったら入りたいほどの気分だ
更衣室で周りの女子もパツパツスーツだったりポニーテールの女の子に至っては痴女だ

「ナマエちゃん…どうしよ、要望ちゃんと書かんかったらパツパツスーツんなっちゃった…ってナマエちゃんも中々責めてるね!?」

「お茶子ちゃん…突っ込まないで…」

「ナマエちゃんお腹細いから大丈夫だよ!」

「励みにならないよ!」

2人して最低限の要望しか書かなかったことを後悔した

「でも1番すごいのは…」

麗日とナマエはポニーテールの女の子を見つめると疑問符を浮かべた八百万

「確か把握テスト1位だった八百万さん?」

「八百万 百と申します。百で結構ですわ」

「ミョウジナマエです!ナマエって呼んでほしいな百ちゃん!…それにしてもすごい格好だね…?」

「私の場合個性上、布の面積が少ないのは仕方のない事ですの」

高校生とは思えぬ体つきをした八百万にナマエは見られても困らないんじゃと考えていた

そして渡された戦闘服に戸惑いながらも今はヒーロー基礎学の時間
時間は有限だ
ナマエは麗日と共にグラウンドへと出ると皆それぞれの個性を活かせるようなコスチュームを着ていた

「おいコラナマエ!なんだよその格好は!?」

グラウンドに出るや否やコスチュームに着替えた爆豪がナマエの方へ怒鳴りながら歩いてきた

「えへへ…要望ちゃんと書かなかったらこんな事なっちゃったよ…勝己くんのコスチュームはカッコいいね!」

「何してんだよ馬鹿かテメーは!ちゃんと書けっつったろ!」

「そんなに怒らないでよ〜ただでさえお腹丸出しで私が1番恥ずかしいんだからね!?」

チッと舌打ちをして爆豪はグラウンドの前へと向かっていったいつもよりイライラ度が増している
轟にも「責めてるな」と本日2度目のセリフを言われ遅れて入ってきた 緑谷に至っては顔を真っ赤にしてナマエの顔を見れていない

「始めようか有精卵共!戦闘訓練のお時間だ!」

騒いでいたA組がオールマイトの方を注目した






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