小説 | ナノ

 19話



席についてしばらくするとステージ上にボイスヒーロー“プレゼント・マイク”が現れた

雄英の講師は全員プロヒーローだと聞く
なんとも光栄な事だ

プレゼントマイクがステージに現ると大きい声で「今日は俺のライヴにようこそー!!」と叫んでみるが張り詰めた空気の会場との温度差は激しくレスポンスを返す生徒はいない

しかしその空気にめげることなくプレゼントマイクは試験の説明を続けた

簡単に説明すると10分間の「模擬市街地演習」を行う。
持ち込みは自由

演習場には仮想敵を3種、多数配置してありそれぞれの「攻略難易度」に応じてポイントを設けられている
各々なりの個性で仮想敵を行動不能にしポイントを稼ぐ、と言うものだ

「…質問よろしいでしょうか!?」

静かな会場で1人手を挙げ勢いよく立ち上がる眼鏡の青年
どうやら配られたプリントには3種ではなく4種の敵が記載されていることを指摘していた


(あ、ついでに出久くんも注意されてる)

注意されて「すみません…」と縮こまる 緑谷を視界に捉えて反対側の席にいたナマエはついくすりと笑ってしまう

どうやら眼鏡の青年の問いの回答としては4種目の敵のポイントは0であり受験生を邪魔するギミックとなっている
その答えに感謝の意を述べ眼鏡の青年はこれまた勢いよく頭を下げ席についた

「俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校“校訓”をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン=ボナパルトは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!“Plus Ultra”!それでは皆、良い受難を!」

プロヒーローからの熱い洗礼に思わず身震いがした

「えっと、試験はポイント制で4種目は0Pで…うーん…とりあえずロボットたくさん行動不能にしたら良いんだね!」

なんとか内容を理解して試験会場へと向かうナマエ
どうやら爆豪、 緑谷とは別の会場らしく見知った顔はいなかった
動きやすいジャージに着替えたナマエは緊張から顔が強張る

「実戦じゃカウントなんざねぇんだよ!走れ!賽は投げられてんぞ!?」

プレゼントマイクの言葉を合図かのようにナマエと受験者は一斉に走り出す

実技試験が始まった





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