小説 | ナノ

 18話




「あ!出久くん!?」

「へぁ!?…ナマエちゃん!!」

先程まで爆豪の横を歩いていたナマエは 緑谷の後ろ姿を見つけると駆け足で向かった
爆豪は止めることはしなかったが自分から離れていくナマエの後ろ姿がどうにも好きになれなかった

「出久くんもやっぱり雄英なんだね!また会えて嬉しいよ〜」

「ぼっ僕もだよ!頑張ろうね!」

頑張ろうね!と言う緑谷の足はガクガクと震えていた
緊張してるんだなぁとナマエは少し微笑んだ

「俺の前に立つな、殺すぞ」

ピシリと空気が張り詰める
爆豪が緑谷とナマエの間に割って入り、これでもかという程緑谷を睨みつける

お互い頑張ろうね、なんて消え入りそうな声で話す緑谷をは無視し横を通り抜ける爆豪
スタスタと歩いて行き振り返ったと思ったら「ナマエ何してンだ、行くぞ」とだけ静かに呟きナマエはその言葉に頷き爆豪の後ろを追いかけようとした時、後ろからガッと躓いたような音がした
ナマエが振り返ると緑谷が倒れるのがスローモーションに見えた

「シ、シルフ!」

思わず風の個性を使い地面にぶつかるのを阻止しようとするのと同時に女の子が緑谷を触った
途端重力がなくなったかのように緑谷の体が宙を浮く
無事着地したのを見送ると今度こそナマエは爆豪を追いかけた


爆豪と共に説明会場へと入ると席は学校順らしく爆豪とは離れた席になった

「これじゃあ試験もバラバラかなぁ、じゃあまたね!勝己くん!」

「おう、せいぜい頑張れや」


がんばる!と言い残して指定された席へナマエは向かった






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