小説 | ナノ

 8話



爆豪との事件で発現したナマエの個性
風が操れる個性なのかな?などと考えているとキラキラした集合体が視界の真ん中へとやってくる

それはいつの間にか手のひら程度の大きさで人のような形を作り始める

(わ、わ、なにこれ…)

今までに起きた事がない現象に1人慌てふためくナマエ

そこからが不思議なもので、その集合体は決して喋ってはいないがナマエはその人のような形を作る集合体が何を言いたいのか理解できた

初めは妖精さんだと思っていたが厳密に言えば“精霊”と言われる種類になるらしい
つまりナマエの個性は精霊の力を借りる事が出来る。
つい先日の爆豪との事件では感情の高ぶりから無理に個性が開花し風を操る“シルフ”と言う精霊がナマエを守るべく個性が出たらしい

まるでおとぎ話かのような個性にナマエは目を輝かせ頭に入ってくる情報を疑いなく飲み込んでいった

小学4年生、人より少し遅いスタートで幼いナマエが理解できる内容は簡単なものだった

「勝己くん、勝己くん!やっぱりこの前のは私の個性だったよ!」

「んなもん見たら分かんだろーが」

翌日に爆豪のクラスに会いに行き自分の個性を簡単に説明した
ふんっと効果音が聞こえてきそうな爆豪を気にせずに話を続けるナマエ

「…やっぱり信じてたら私にも個性、出たよ!これで勝己くんと並べた気がするよ」

「…っ!」

にっこり笑って爆豪を見るナマエ
爆豪少年にとって後半のセリフは今まで気づかないふりをしていた心を気付かせるに十分だった

ー 守ってやりたいと思うばかりじゃダメなのか、俺は…俺はナマエの事…好き…なんか…

「…俺と並ぶにはまだまだだけどな!」

照れを隠して精一杯の爆豪少年のセリフに「じゃあもっと頑張らないとね!」と返すナマエ






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