恋人が陵辱(リョナ有り)BL本隠し持ってた…
「桔梗がぁ、桔梗が怖いぃ！｣ｶﾞﾀｶﾞﾀ
「誤解だ！誤解だから！」
「桔梗に犯されるぅ！｣ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
「それは今更だろ！」
「ご、誤解なんだって！」
「そうなの……？」
「おう」
「じゃああの本、桔梗のじゃないの？」
「いや、それはまぁ、俺のなんだけど……」
「犯されるぅ！ 桔梗に犯されるぅ！｣ｶﾞﾀｶﾞﾀ
「だから落ち着けって！」
「あのね、桔梗も子供じゃないんだから、そういう事に興味を持つ事自体は僕も全然否定しないよ｣ﾋﾞｸﾋﾞｸ
「……あぁ」
「そういう本を読んだりして見たくなる事も、全然悪い事だとは思わないし……｣ﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
「……なぁ、クロア」
「な、何!?｣ﾋﾞｸｩｯ
「な、なんで距離とってんだ？」
「怖いもん！犯されるもん！」ｶﾞﾀｶﾞﾀ
「やめろ！」
「超マニアックな方法で犯されるもん！」
「しねぇよそんなの！」
「公園の公衆トイレとかで押さえ付けられて
『たまにはスリルも無きゃ飽きるだろ？』とか言われながら犯されるもん！」
「抜粋するのやめろ！さっきの本から抜粋するのやめろ！」
「なんかえげつないマニアックな言葉責めとかするつもりでしょ！」
「しねえよ！やめろ！」
「『上の口より下の口のほうがよっぽど素直だな』とか言いながら犯すつもりでしょう！」
「抜粋も音読もやめろ！」
「桔梗がマニアックな言葉責めを身につけてるぅぅ……！」
「とにかく、そういうマニアックなプレイしようとしてるんでしょ……？」
「違う！そういうんじゃない！」
「さ、さらにマニアックな……？」
「違うわ！ていうかさっきお前が言ったようなのは凌辱ものでは全然マニアックの範疇じゃねえよ！」
「……え？」
「……あ」
「……あ、あれくらいは、基本なんだ？」
「なんでもねえ！さっきのなし！」
「正直さっきのでもかなりエグいところ抜粋したつもりだったんだけど……」
「聞けよ！さっきのは間違いだから！」
「もうあれくらいじゃ、満足できないんだね……？」
「やめろ！」
「桔梗がどんどん遠くに行く……」
「遠くに行ってるのはお前だよ……物理的に距離とってるじゃねえか……」
「だ、だって犯されるじゃない……」
「しねえよ！」
「育て方が悪かったのかな……
知らず知らずの内に、キミに寂しい思いをさせていたとか……」
「やめろ！つーか育てられてねーよ！」
「もしくは僕みたいな無駄に丈夫なのに出会っちゃったから覚醒しちゃったとか……」
「いみわかんねえから！お前のせいとかでもねえから！」
「で、でもプレイ的な見地から言えばすぐ治るのは萎えポイント……？」
「やめろ！嗜好を探るな！」
「だ、だってさっき言ったくらいはもう基本なんでしょ？」
「間違いだって！さっきの無しで！」
「とすると無限地獄とかそっち系に行かざるを得ないじゃない……？」
「というか何でちょっと協力的なんだよ!?
さっきまで犯される！とか言ってただろ!?」
「さ、逆らったらもっとひどい目にあう……」
「そ、そういうことか！いや、しねえっつの！」
「じゃ、じゃあ面と向かって言ってよ……」
「何を？」
「『俺は自分の恋人を凌辱したいと思っていないし、思ったこともありません』って」
「何だその宣言!?」
「言わなきゃ信用できない！獣と共に同じ家にはいられないもの！」
「ケモノとか言うな！」
「と、とにかく言ってもらえれば、安心できるかもしれないから……」
「……あー……」
「や、やっぱり虚偽の申告はできない？｣ﾋﾞｸﾋﾞｸ
「虚偽じゃねえよ！」
「いいよ！僕はキミを嘘つきにしたいわけじゃないんだから！」
「その感じやめろ！」
「キミにその場限りの嘘をつかせるくらいなら、僕ちゃんとキミの嗜好と向き合うから！」
「言うから！言うから重い感じやめろ！」
「あー、な、なんだっけ……『俺は』……」
「『俺は自分の恋人を凌辱したいと思っていないし』」
「そ、そうだな。『俺は自分の恋人を』……」
「……ど、どうかした？｣ﾋﾞｸﾋﾞｸ
「あー、いや、一応、一応確認な？」
「な、何？」
「こ、この『凌辱』の範囲って……？」
「!!」
「い、一応だよ！！」
「そ、それはつまり範囲によっては……」
「一応だって！意外と二人の間で食い違ってるかもしれないだろ！」
「範囲によってはありえるってこと？」
「いやだからその確認！」
「そ、そうだね。桔梗の基準はちょっとアレだものね」
「アレとか言うな」
「えーと、じゃぁちょっとずつ確認してこうな？」
「う、うん。ここでの『陵辱』の範囲が広ければ広いほど、その……」
「……おう」
「桔梗がさっきの宣誓をできなくなる可能性が上がるわけだよね」
「いやまぁ多分ていうか絶対大丈夫だけどな!!」
「そうだよね！」
「あー、じゃあ『凌辱』の基準決めスタート！」
「まずは『拘束』！」
「えッ！？」
「えッ！？」
「ストップ！ 一旦ストップ！」
「怖い怖い怖い怖い！！」
「違うって！ 普通にするだろ！ 拘束くらいするだろ！」
「しないしないしない怖い怖い怖い」
「俺がするかどうかじゃないぞ！？ 一般的にだぞ！？ 一般的な基準として、恋人同士で拘束はセーフだろ！」
「しないよぉ……」
「アレだぞ？ 拘束って精々目隠しとか腕だけとかだぞ？ 『赤い縄でガチ緊縛』とかそういうんじゃないぞ？
そのつもりで俺はOKにしたんだぞ？」
「当たり前だよ…… ていうか今言った方OKにしてたら本当に別れてたよ……」
「あの、ていうかじゃあさ、拘束が基準だとアウトなんだ？
よね？ あの、言わなくていいけど」
（心底屈辱的……）
「うーん……ていうかもう、聞くね……
ど、どこラインにしたらさっきの宣言できるの？」
「……えー？」
「き、桔梗が決めてくれていいよ。それを聞いて対処するから」
「……う、ん……」
（五分後）
「……」
「……」ﾄﾞｷﾄﾞｷ
「……あのさ」
「ひっ!?」ﾋﾞｸｩｯ
「そ、そこまで怯えなくても！」
「ご、ごめんね？ 驚いちゃっただけだから。ごめんね？犯さないで？」
「やめろ！」
「……ていうか、これ長考した時点で相当ヤバ……」
「言う！今すぐ言うから！」
「え、えーと……」
「言ってくれていいから！ドンと！」
「あーと……」
「もう驚かないから！」
「いや……多分、何をラインにしても、その、無理……」
「え」
「あの、だって、したいだろ……」
「うわああああああやっぱりガチじゃないぃぃぃぃ！！！」
「わ、わるかったなぁぁぁ！ でもしたいんだよぉぉぉぉ！！」
「最初ので合ってたじゃないかぁぁぁ！！ 最初のリアクションでむしろ正解じゃない!!!!」
「ごめん！ 本当に悪かった！ でもさっきの言葉責めとかめっちゃしたい！」
「それは聞いてないでしょおおお！！ 怖い怖い怖いぃぃぃ！！」
「し、静かにしろよ！！ 絞めながら犯すぞッ！？」
「め、めっちゃ本性出してるぅぅぅぅ！！！」
「公衆トイレプレイは？」
「基本」
「腸内と書いて？」
「ナカ」
「血液は？」
「極上」
「嗜虐感は？」
「正義」
「こわいよぉぉぉ！ 桔梗が怖いよぉぉぉ！」
「う、うるさい！ ネクタイで縛り上げるぞ!?」
「なにそれ！？」
「よくあるんだよ！」
「よくあるんだ！？」
「色々装着したまま出掛けさせたりしたい！」
「何急に!?」
「わ、悪い、もう我慢しなくていいと思ったら願望出ちまった」
「怖い！ そんなことを内に秘めてたとか怖い！」
「ふつうにお嬢や芒と話してる時にリモコンでいじりたい！」
「やめて怖い！」
「こういう時相手は桔梗を頼むとか言ってくる！」
「細かな設定とか怖い！」
「うあああ願望出るぅぅぅ!!」
「落ち着いて！ もうやめてよ！」
「他の奴に見られない公園とかの死角で犯したい！」
「セックスしながら全然関係ない奴に電話とかさせたい！」
「一緒に風呂入りたい！」
「最後のは割りと普通のこと言ってるはずなのに怖い！」
「そういうことだから！よ、よろしくな！」
「何をヨロシクするの？」
「……じゃ、じゃぁ俺寝るから！もう寝るから！」
「このタイミングで引き上げられるとより怖い！
ていうかなにをヨロシクすればいいの？」
「お休み！」ﾀﾞｯ
「ええー……絶対明日から何か仕掛けてくるっていうか用意してくるじゃん……」
「本当にヤダ本当に怖い……」
「なんであんな本見つけちゃったんだろう……」
「お嬢とかにはなんて言おう……いや、言えないかぁ……こんな稀有な悩み……」
〜〜〜〜〜
譲「ん？なんだこれ、スペードのエロ本か？ 勝手に読んでやろ」
譲「……ん？」
おしまい
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