02

「……っン、ふぁ……、ぅ……んん……ッ、」
 深いキスに、身体が熱くなってきた。
「や、めろ、はいたに……っ!」
「……やめろって言って、やめると思うの?」
 くすくすと笑いながら、澪は首筋に舌を這わせる。
「……うぁ、やめ……ッ!」
 快感が背筋を這い上がる感覚に、眩暈がした。

「ひゃっ?!」
 服の中に潜り込んできた手の冷たさに、思わず声をあげる。
「冷たい?手は炬燵から出てたからなぁ。」
 そんな無駄な気使いするんだったらもうやめろよ!
 そう叫びたかったが、口を開いたらまた妙な声が出そうで、必死で歯を食い縛った。
 胸を弄られて、じわじわと快楽に飲まれそうになるが、堪える。

「んー……ヘタレなくせにそういうとこだけプライド高いよね、慧さんって。」
「ぅ、るさ……っ、んンッ!」
 押し潰すようにされた所為で、背を反らせた。
「は、いね……ッ、うぁっ……」
 いつの間にか下を脱がされていて、外気に直接触れた所為で、寒さに一瞬我に返る。
「ちょ……っ!ほんとに待て、灰音っ……!」
「ヤだ♪」
 畜生一蹴された!
でも、羞恥のお陰で大分精神的にぎりぎりだ。
「も、嫌だ、ってば!」
 足をばたつかせて抵抗するも、灰音はひょいひょいと蹴りを避ける。あぶないな。なんて言いながらも、余裕な雰囲気。

「く、っそ……、っあ?!」
 急に熱を握りこまれて、息が詰まった。
「……ッぅあ、は、ぁ……っ!」
上下に扱かれれば、流石に声も抑えきれなくなってくる。
「ふふ、可愛い声。もっと聞かせてよ、慧さん。」
途端に手の動きを速める澪に、抗う術はもはや残されていなかった。
「あ、うぁ……っ!や、め……っ、はいね……ッ!」
頭がぼぅっとしてきた。
ちゃんと考えることが出来ない。
「ぅ、あぁっ!」
かり、と爪を立てられ、身体が跳ねる。
「やだ、はいたに…ッも、イきそ…っ、」
「イっちゃって良いよ、慧さん?ほら。」
言うが早いか手の動きを余計に強く激しくする。
「ひ、ぁ、っあぁぁぁッ!!」

……ッ、結局イかされてしまった。
くッそ……――あれ?

「慧さん?!」
ふっと、視界が闇に染まった。
「慧さん、大丈夫?!ちょっと!」
澪の声が、遠い。
あー……昨日寝てないのと今ので体力消耗したのがまずかったか……?

そんなことをのんきに考えながら、俺の意識は闇に解けた。


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