「あっ、こんにちは!今からエレンの所ですか?」
「あぁ。…疲れているようだな。訓練終わりか」
「はい、さっき終わったところです。体力を付けないといけないんですけど、なかなか…」
「座学の成績は良いと聞いているが」
「えっ、あ、はいっ」
「向き不向きはあるだろう。トロストの奪還作戦でも活躍したと聞いた。これからも期待している」
「…っ、有り難うございます!」
「礼を言われるような事じゃない。ところで、アルレルト。一つ聞いておきたい事がある」
「僕に、ですか?なんでしょう?」
「名前で呼んでも構わないか?」
「えっ!?」
「噛む、という間の抜けた事態は避けたい」
「そんな、全然大丈夫です!!けど…その、僕よりも、エレンとミカサを名前で呼んでいただく事は出来ませんか…?」
「イェーガーとアッカーマンを?」
「その方が、きっと喜びます」
「そうか…?」
「はい!絶対に!」
「……わかった。そうしよう」
「有り難うございます!」
「礼を言われるような事じゃない」
「!!(笑った…)」
きっとアルレルトが言いづらかった。
back