隣に安室さん(中)
「ということがありました」「いやオレに言われても…嫌味か?」
「なんでこれが嫌味?むしろ相談だよね」
「は?」
「いやいや工藤くんがは?なんだけど」
服部氏と話してる間に工藤くんが帰ってきたので、事務所に上がって相談会。ちなみに服部氏は工藤くんに「工藤…ちゃう、ボウズ!これ頼まれとった物、あ、あとこれ飴ちゃんな!」と言って飴を配って去っていった。何しに大阪から来たんだ。
そういえば、服部氏は私がコナンくんの正体を知ってることを知らないらしい。今思いっきりカミングアウトしていたが、意味ないからね。
「本堂くんについての悩み、服部氏に相談してた。帰ったから、その続きを工藤くん、君に決めた!」
「モンスターじゃねえしそれが嫌味っつってんだよ」
「発言が意味不明なので次は安室さんについての相談」
「はあ…」
「駆除したい」
「おま、それは願望だろ。可哀想だ」
「じゃあ何?好きになれと?」
「いや…そうは言ってねえけど…」
ああ言えばこう言う、まったくめんどくさい男だな工藤くん。私もめんどくさい女だけどさ。もはやもう好きになれないとか苦手とかそのレベルじゃなくなったんだよ安室さんは。存在抹消レベルなわけですよ。君も安室さんを怪しんでるんでしょ?
「そもそも毛利先生との出会いの話を聞いてから印象マイナス。助手なんて認めない」
「おっちゃんは満更でもなさそうだけどな」
「っていうかコレ、訴えたら勝てるのでは?」
「は?」
「セクハラ…強制猥褻罪では??」
「わかった。名前のストレスが計り知れねえことはわかった」
「これって誰に言ったら勝てる?おまわりさん?」
「(何が正解かわかんねえ!!蘭!早く帰ってきてくれ!男の俺じゃ話ができねえ!!)」
「いやでもそしたら私は不埒な女だと本堂くんに伝わってしまうかも…嫌われるかも…やめよう…すべて忘れるんだ私…」
「敵に塩を送るつもりはねえけど…そのくらいで嫌うような器の小せえ男、お前は好きにならねえだろ」
「それ蘭に言ってあげなよ。つまり『待ってくれる寛大な女、つまり蘭が好きなんだ!』って」
「…お前、オレの話を聞く気がねえな?」
「え?聞いてるから言ってるんだけど」
「……ああ、そうかよ」
この頃工藤くんとの会話がギクシャクするのは私の気のせいだろうか。