05  




「…これってもしかして。」
「…あぁ。お前のスタンドからでてきた、レーザーのようなものが」

先ほどいったあたりが真っ黒という能力ではなく
今度はレーザーが出てきたらしい。
と。いうことは…

「…光?」
「その可能性が高い」

昨日の能力はこの人の“光”を奪い
いきなり目が良くなったのは眼球の光のピントを調節したのだろう。
そしてこのレーザーは光を集めたもの…
わくわくする。こんな奇妙なことがあっていのだろうか
さぁ今度はどんな楽しいことが起きるというのだ。

「あの弓矢もっていた人を探してるんですよね?」
「…あぁ。」
「私案内しますよ」
「…いいのか。」

危険だぞ、と男は忠告してくれる。
きっと彼はすごく優しい人間なのだろう

「あ、でも私明日には帰っちゃうんで。今テスト休みで連休なんですよ」
「それはダメだ。今からいくのは少し無理がある
…それにお前がこのスタンドを使い慣れた時期。何か悪さをするかもしれない」
「えー…でも明後日学校からだし…」
「今から君の家にお邪魔してもいいか。」

それは構わないけどなんなのだろうか。
家に彼を連れていくとそりゃあもう家族は大騒ぎ
私が彼氏を連れてきた、だとか。

「お母さん!!恥ずかしいからやめてよ!!
お父さんも泣かないの!この人彼氏じゃないってば!そもそも名前も知らんし!!
…あ、そう言えば名前なんでしたっけ。」
「…空条承太郎だ。」
「そう!皆大人しく空条さんの話聞いてよね!!」

ほらもう空条さん黙っちゃったよ。
でも話って何だろう

「で、話ってなんですか?」
「…優陽さんを…」
「娘はやらんぞ!!」
「お父さんしゃらっぷ」

お父さんがなーんか空条さん目の敵にしてらっしゃるわ
第一空条さんみたいな美形に釣り合うわけないし年上だし、ありえないありえない。
お父さんの口を塞ぎ空条さんにOKのサインを出す。

「私、ある事件の調査をしている者ですが。
優陽さんがその事件に巻き込まれていまして、この街を出た瞬間に…殺される可能性があります。
彼女がこの町に残って私が護衛する形をとりたいのですが…」

嘘はついていない。
嘘はついていないがイマイチ、家族は信じられないという様子だった
こりゃ明日には東京だな。早々に諦めるとなにかに襟を掴まれ、思いっきり引っ張られる。
私の体が向かう先はベランダのガラス。止まりたいけど止まらない
ガラスをアクション映画のように割り、外へと強制的に放り出される
放り出されてもまだ襟を掴まれていて、どこに向かっているのかわからない。
背中を強打していてとても痛いこりゃ肋骨折れているんじゃないだろうか
皮膚もガラスによる擦り傷だらけだ。

だけれど決して私を掴んでいる何かは決して早いスピードでなく、
後を追ってきた空条さんがもうすぐ追いつきそうになっているくらいだ。
これは恐らくスタンドの仕業なのだろう、わくわくするじゃあないか
犯人は側にいるんじゃないかとあたりを見渡すとそれらしき人物がいる。
というかやつの隣に気味の悪い、手がないスタンドの姿がある。
空条さんの助けを待ってもいいがそれまでに私は殺されるかもしれない、
空条さんが言っていた殺されるのどうのはもしかしたら嘘ではないのかも。

「殺されるのは…嫌だな」

自分の“スタンド”を出して犯人らしき人物の光をシャットアウトさせてみる。
犯人はキョロキョロとあたりを見渡す。それと同時に私を掴んでいた何かが消えて、
私は落ちた。

幸い、それ程の高さではなかったが。それでも足の骨が折れる音がする。
物凄く痛い。今すぐここで叫んでもいいくらいだ。
光のシャットアウトは制限時間があるらしく、犯人は私の元へやってきた
この私の状態を見て勝利を確信しているのだとう。犯人は汚い笑みを浮かべている。
やつの肥満気味のどてっぱらに自分の指で標準を合わせる。

「何の真似だ。テメェはもうお終いだぜ」
「あんた本当雑魚だね。私の能力があれだけなわけないでしょーが」

やつにレーザーを喰らわせる。
犯人はそりゃあもう驚いたがその場に倒れ、痛みに悶えている。
すぐ空条さんが駆けつけて、私の安否を聞こうとするが
全身血だらけ、肋骨は折れ足も曲がってはならない方向に曲がっている。

「大丈夫そうではなさそうだな…。」
「…めっ…ちゃくちゃ痛いです!!早く病院連れて行ってください死ぬ!!」

空条さんは走った方が早いだろうと私を背中に乗せ、走り出す
すると家族と鉢合わせする。
あちゃー、心配させたくなかったのになぁ。


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