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これは自分を庇ってくれているんじゃないのかと一時思ったが、
あり得ない可能性を潰しておきたかっただけのかもしれない。
空条承太郎の本心はわからないが何にせよ、名前はこれに便乗することにした。

「…空条の言う通りだ、私は幼少の頃日本に越してきてからは一歩も外国へはでていない、なんなら調査してくれてもかまわない」
「…わかった。あとでSPW財団に確認を取らせる。
だが今は君を信用しよう」
よかった。今回は信じて貰えたが私はかなりイレギュラーな存在だ。
今後発言には注意しなくちゃあならない。
そして私の目的をはっきりさせることだ。私はDIOに会うべきなのだろうか。
もし、会うことを決断した場合。こいつらと結託したほうが都合はいい
だが私は何故DIOに会った方がいいと思うのかがわからない、
あれはジョナサンを殺した憎き相手だというのに。
名前は苦悩する。

「…では私は一先ず帰ろうと思うよ。
明日また話を伺いにきてもいいだろうか?」
「あ、あぁ構わんよ。」

「何言ってるの!話も一区切りついたことだし、今日は泊まっていって皆!!
ほらパパ布団敷いて!あなたも疲れたでしょう?あ、私はホリィっていうの
ホリィっていうのはね、英語で聖なるって意味なの。皆聖子さんっていうから皆もそう呼んでね♪」

この重苦しい空気に問答無用で入ってきたのはホリィ、もとい聖子さんという名の女性。
確かジョセフの娘…だから承太郎の母親か。
承太郎の母親とは思えない明るい笑顔にその場が和んだ、
だが名前は焦っていた。何故ならこの人は前に見た“倒れた女の人”だったからだ、
あれが未来のヴィジョンだとするとこの人は今にでも倒れてしまう恐れがある。
結局、帰ろうとはしたものの聖子さんが心配で今晩だけ泊まることにした。

「おぉ、そうじゃ。ちゃんとした自己紹介がまだじゃったな
わしはジョセフ・ジョースター。こいつは空条承太郎じゃ」
「……。」
「私はアヴドゥル。よろしく頼む」
「僕は花京院典明、怪我を治してくれたのに敵と勘違いしてすまない…。」

「わ、私は苗字名前だ。その件は疑われるような振る舞いをした私が悪い
どうか気にしないでほしい。
…今日は一晩お世話になります」


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