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土方さんは私を落ち着かせようと、コーヒーを淹れてくれた。コーヒーを手に取り土方さんの話に耳を傾ける。

「それからはもう大変だったな。…俺らが出会ったのは江戸だ。江戸で暮らしてた時の俺の記憶が一気に流れ込んできて…俺はお前と居られればそれでいいと思ってた」

「土方さん…?」

「だが、戦いの途中で俺は死んじまった。…お前を残して。きっと悔いが残ってたんだろうな…お前を残して死んだことに、」

「ちょっと待ってください、どういうことですか?」

急に土方さんとの距離が近くなったと思ったら痛いくらいに抱き締められた。

「ずっとお前に会いたかったんだ、だからこうやって生まれ変わって…やっとお前を見つけた」

「!」

初めて抱きしめられたのに、懐かしくて愛しくてどうしようもない感覚に襲われた。そして――悲しい記憶が蘇る。

「…思い出したか」

「真選組と攘夷志士……戦いに巻き込まれて…貴方が、私の目の前で…っ」

「転生、なんてな…悔いを残して死んで生き返るなんて…武士の風上にも置けねェが…」

「どうしよう、私…」

「どうした?」

「すごく悲しいのに嬉しくて…っ」

「あぁ」

「あの時、あなたの後を追ってしまったこと…許してください、」

「ごめんな、つらい思いをさせた」

「もういいです…っ…」

「やっと記憶が繋がったんだ。今度は最後までお前を守るから…もう一度‥お前を愛しても良いか、」

「土方さんっ」

あなたが良い、あなたしかいらない、あなたさえいればそれだけでいい、


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