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13

「副長ただいまー!」
「お、」

総悟と一緒に病院に行った名前が帰って来た。帰って来て早々満面の笑みを浮かべて俺の腰に抱きついてくる。

「どうだったんだ」

「傷が治るのにはまだかかるけど、あっちはピル飲めば大丈夫って言われました!」

「そう、か…」

馬鹿みたいに安心した。頭にポン、と手を置くと嬉しそうな顔をする名前。少々…胸が痛い。

「なぁ」
「はい?」
「ちょっと大事な話がある」
「?」

ぽかんとする名前。今こいつにこれを告げるのは少々酷だろうか。

「お前にはしばらく副長補佐の仕事降りてもらう」
「え・・?」
「土方さんそりゃ…」
「決定事項だ。もう少ししたら万事屋が迎えに来るからお前はしばらくそこで暮らせ」

さっきまで笑みを浮かべていたのに、あっという間に眉が下がり泣き出しそうな顔になる。

「どうしてですか?昨日私がしくじったから‥?」

「そうじゃねェ」

「じゃあどうして!」

「決まったことだっつってんだろ。副長命令だ。守れねェなら…真選組を辞めてもらう」

「そんな…!」

「わかったら準備しろ」

シュンと項垂れる名前を見るとまた胸が痛くなった。仕方ねェことなんだ、わかってくれ。俺だってあんな野郎のところにお前を行かせたくねェよ。


「土方さん、失礼しやす」
「総悟か」
「俺には今あんたが考えてることが手に取るように分かりやすぜィ」
「…だからどうした」
「敵のアジトがわかったんでしょう?」
「……」
「また一人でカタを付ける気ですかィ?」
「だったらどうなんだっていうんだよ」

今までにないくらい真剣な表情を見せる総悟。全く珍しいこともあるもんだ。

「俺もアイツが大事でしてねィ。やられっぱなしっていうのも性に合わないもんで……俺も一緒に行きやす」
「は?」
「血が滾って仕方ねェんでさァ…」
「ふっ…俺もお前も似たもん同士ってことか…」
「え、やめろよマジで気持ち悪ィ」
「総悟!?」

お前このシリアスムードどうしてくれんだ!


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