「銀ちゃん、そんなにソワソワしてどうしたアルか」
「どうしたってお前、今日は何の日かわかってんの？一大イベントよ」
「モテる男は天国、モテない男は地獄っていうイベントアルか。銀ちゃんは間違いなく後者だから心配いらないネ」
「バッキャロー！望みが無いわけじゃないんだよ！っていうか名前はどうしたんだってんだ！こんな日に銀さんを放置するなんてあんまりじゃないのさ…」
「名前なら今日は仕事って言ってたアル」
「え？」
「あのサディスティック野郎とさっき見回りしてたアル」
「えぇぇぇ…」
「銀ちゃん、諦めも肝心ネ」
「ちょっと待って神楽ちゃん、それ…何食べてンの」
「チョコレート」
「なんかカードが付いてる…“銀さんへ、いつもありがとう”ってそれ俺へのチョコじゃねェかァァァ！！」
「そうだったっけ。そういえば名前が銀ちゃんにって言ってた気もするヨ」
「名前ちゃあん！」
「ウザッ」
「ちょっと神楽ちゃん！反抗期なのソレ！」
あーあ、完璧に落ち込んでるアル。アホだな銀ちゃんは。名前からの本当のチョコは冷蔵庫に入れてある筈ヨ。イチゴ牛乳取りに行った時にチョコを発見した銀ちゃんは有り得ないくらいテンションが上がっててウザかったアル。
「名前何読んでるんだ？」
「神楽ちゃんからの報告書」
「報告？なんの？」
「バレンタインのチョコ。銀さんにあげたの」
「へェ」
「喜んでくれたみたい」
「っていうか俺はチョコなんて貰ってねェぞ」
「え？総悟が渡してくれるって言ったから土方さんの分も預けたんだけど…」
「総悟ォォォォ！！」
バレンタインは一緒に過ごせなかったから、ホワイトデーくらいは一緒に過ごせるかな。局長に有給取れるようにお願いしてみよう…かな？でもその前にお妙さんからチョコを貰えなくて落ち込んでる局長を慰めるのが先かな…ハァ。
前項｜戻る｜次項