4.変態襲来

(対処方法は殴る蹴るの暴行)

「おう、名前じゃねーかィ。おはよーございやす」
「あ、沖田君に土方君!珍しいね、おはよう」
「…はよ」
「どうした?今日はえらく機嫌が良いじゃねェかィ」
「わかる?」
「一体何があったんでィ、って聞いて欲しそうだから聞いてやる」
「昨日ね、高杉君からの電話がなかったからいつもより長く寝られたの!これって奇跡じゃない?」
「まぁ、あの高杉がって考えたら奇跡だな。まぁ普通の奴だったら好きな奴が嫌がるほどの電話はしねェと思うが」
「いやいや、何を勘違いしてらっしゃるの土方君。高杉君みたいな人が私なんかを好きなわけ無いじゃん」
「いや、お前鈍っ!」
「偶然にも神の悪戯的な何かで高杉君が私を好きだったとしても…私はあんな変態チックな男の人と付き合う自信は無いです」
「「あ、」」
「え?」

朝の穏やかな登校時間。クラスメイトの土方君と沖田君と話してたのよ私。これから始まるであろう憂鬱な一日にどうやって耐えようかとか検討しつつもね。

そしたら二人とも急にあ、って口開けちゃって。その直後に私の腰に変な手が回ってきて。

「キャア!」
「相変わらず色気のねェ。ってか、誰が変態だって?あァ?」
「あんただよ!」
「俺は言ったはずだよなァ。俺はお前を愛してるって…クククッ…」

いーやーだぁ…!!何この人頭可笑しいんじゃないの!そんなにスキンシップ取りたいなら外国に行ってくれば良いだろう!

「…る…な…、」
「ハァ?」
「さわるなぁ!」
「ウグッ…!?」
「あちゃぁ」
「やっちまいやしたね」

私が無我夢中で振った腕は高杉君の喉の辺りに見事にぶつかり、高杉君は私を解放すると同時にのた打ち回った。

「え、そんな痛い!?え、嘘!?ちょっと大丈夫?ねぇ!」
「やってくれるぜ畜生。罰として看病しやがれ、俺の家で」
「いやそれは無理!近付くな変態!」

無我夢中で振り上げた足は、起き上がった高杉君の股間にヒットしたらしい。また転げまわってるけど今度は無視をすることにした。


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