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「邪魔するぜー」

「おう!土方の旦那!いらっしゃい!」

「土方さんいらっしゃーい!」

俺がやってきたのは町外れにある小さな床屋だ。江戸に出てきてからしばらく通っている。店の親父はくだらねぇ冗談ばかり言うがお客に慕われている、腕も確かだ。店を手伝っている娘のナマエも、俺と大して年は変わらねェが気立てがよく愛想がいい奴だ。

「ナマエ、土方さん頼むぞー」

「はーい」

「ばっちり男前にするんだぞ」

「土方さんは私の腕がなくても十分男前ですよ。ねえ?」

「んなこたねェが…いつものように頼むぞ」

「ふふ、かしこまりました」

変な気を遣わずにゆっくりできるこの場所が、割と気に入っていたりする。


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