『アレンさん、おかえりなさい。』



本部へ戻るといつも出迎えてくれる笑顔。他の神の使徒もそう感じているのだろうが、少なからず僕はその笑顔に救われていた。


彼女の為なら、何だって出来るくらいには。



本部にいる間は、少しでもハルと一緒にいたくて。けどラビやリナリーと滞在期間がかぶった時なんかは、なかなか一緒にいれない。


やっぱりみんな、少しでもハルと一緒にいたいんだと思う。




それでも僕らはまた任務に向かわなければならない。


僕らが行かなければ、その任務地や本部、ハルにまで被害が及ぶかもしれないから。



なんてのは言い過ぎかもしれないけど、そうならないとも限らない。




『また任務なんですね。』


そう言ったハルが少し寂しそうに笑う。それだけで胸が詰まるんだ。そんな顔をさせるために、任務をしてるわけじゃないのに。



『怪我、しないでくださいね。』


「なるべく早く帰ってきますから。」


『ふふっ、急ぎすぎて怪我しちゃいそうですね。』


目を細めて笑うハルに、嬉しくなって頬が緩む。
ずっとこのまま見ていたいくらい。




「もう少し話しても大丈夫ですか?」


『…っ!もちろんです!!』



途端に嬉しそうな表情を見せる。何とも分かりやすいハルは、僕にとって本当にたまらなく愛おしい存在だ。


大事な任務に行きたくない、と思ってしまうほどに。



君との時間がもっと、もっと長くなればいいのに。





いつかそうできる日が来るようになるために、僕はまた任務に向かうんだ。







君がため
(惜しがらざりし 命さへ 長くもかなと 思ひけるかな)




ちょっとむずかったー



















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