風邪を引きました

風邪を拗らせた……。

どうも昨日の夜から寒気がするならと思ってたら、案の定拗らせた。

「うぅ……寒い。
ダルい、しんどい……」

でも、喉が渇いたしトイレ行きたいし、起きないとなぁ。

ベッドから起き上がると、頭がガンガンと痛む。

うぅ……。
なんとかノロノロと動いて行動を始めた。

トイレに行って、飲み物を取りにキッチンへと向かう。

あーダメだ。
意識が朦朧としてきた……。

もう倒れそう…と思った時

「おい、どうした!?」

「ジンさん……」

タイミング良くジンさんが現れて、わたしを支えてくれた。
ふらふらなわたしを見て、珍しく動揺してた。

「風邪、引いた……かも」

「だろうな。
ひでぇ熱だ。部屋に戻るぞ」

ジンさんにお姫様抱っこされて、部屋に帰還。

ベッドにそっと寝かされる。

「何かいるもんはあるか?」

「……水分」

「それから」

「毛布…」

「他は」

「……うぅ……ん。
……ジンさん」

「あぁ?」

深い意味はないけど、ほら風邪を引くと人肌が恋しくなるとかいうでしょ。それだよそれ。

でも、今のわたしには説明する余裕がない。

「…そばにいて。て、にぎっててほしい…」

布団からおずおずと手を出すと、ジンさんはぎゅっと握りしめてくれた。
それがひどく安心した。

「へへ、…ジンさん」

「何だ」

「すきだよ」

「知ってる」

ぼんやりする意識の中、ジンさんの顔を見るとそれはもう、とてつもなく、優しい顔をしてた。

優しく頭を撫でられていると、だんだんと眠くなってくる。

「おやすみ、ジンさん」

「あぁ。
俺はここにいる」

うん。と頷いて目を閉じる。

水分摂らないといけないのは分かるけど、でもそれ以上にわたしはジンさんを欲しているのだ。

握られた手の暖かさが愛しい。



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