なんで死んじゃったの？

言葉にならなかった言葉が、私の中で膨れていく。結局伝え切れなかった想いが、今更溢れ出て行き場所をなくす。あのとき、あなたをちゃんと掴まえていたら、あなたを失わずに済んだのかな。

「…ザックス…」

あなたが私に触れるのが好きだった。もう少しで、全てをつかめたのに。

「…なんで…」

なんで死んじゃったの。

「…もう、失いたくなんてないよ」

肉体は朽ち果てて、そして土に還る。だけど魂は空に溶けて、きっとこの星の一部になる。この星を駆け巡って、ライフストリームになって、そしたらもう一度、あなたと繋がれるかな。

馬鹿な願いだと、あなたは私を叱り付けるだろうな。どうしてここへ来たんだって、きっと泣くんだろうな。あなたはとても優しいから。

だけどね、あなたが私を手放せないのと同じように、私もあなたを手放せないの。きっと星の一部になれば、繋がりあえる。時間はかかるかもしれないけど、もう一度巡りあえる。

だから私は星になるよ。誰に愚かだと笑われたって、止められたって、私はあなたと一緒に、星の一部になるよ。


「…さよなら」


さよなら私たちが愛した世界。
私の肉体は土へ、魂は星へ。

そして記憶は途切れた。

DON'T WE ALMOST HAVE IT ALL
(恋のアドバイス)

2011.07.09

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