拝啓、曇神社のみなさま。

お元気ですか。何も言わず、突然居なくなってごめんなさい。
先日、私は新たに生きていく地にやって来ました。今までとはまるで違う環境の中での生活はとても大変で、ほんの少し息苦しさもあるけれど、傍で支えてくれる人がいるから大丈夫。慌しい毎日ですが、元気にやれています。
時間が経てば環境にも慣れて、みんなとも打ち解けられるようになると思います。だからどうか、心配しないで。

ではまた。


十七、風魔の里


遠くで男達の荒っぽい声がいくつも飛び交っていた。その声が飛び交う屋敷の離れの小さな鍵付きの六畳一間の片隅で、渓は薄く灯る明かりに照らされながら大人しく腰を下ろしていた。高い位置に小さな小窓が二つあるだけの部屋の中、今日も耳にする声につい深い溜め息が漏れる。

八月に入った夏の日の昼間だというのに、日陰が多い山奥の小さな村はいつも何処か薄暗く、閉め切った部屋の中でもそこまでむしむしとはしないが、気分が落ち込んでしまうのは仕方のないことではあった。

渓が今居るのは風魔の里で、ここに連れて来られたのは今から四日前の事だ。それでもまだ、一部の風魔が白子に反発している。その原因が自分であるという自覚があったからこそ、気落ちしてしまうのは仕方のないことだった。

風魔の里に一族以外の人間を連れて来るなど言語道断だというのに、それを長である白子が行ったのだから一族が揉めるのも無理はない。渓がまだ蛇の信者としての力を残していたとすればまた話は違ってくるのだろうが、渓は今力を持たないただの足手まといな小娘だ。わざわざ風魔に守られる理由も、匿われる理由も、もう渓は持っていない。

ここ四日間、白子はずっと一族の人間を説き伏せていた。もちろん、最初からすんなりと渓を受け入れた者も多く居たし、長である白子がいいというのだからと渋々渓を受け入れた者もいる。それでも古きよき時代の風魔を知る一部の者が、力も持たない小娘など認めることは出来ないと言ってずっと反対し続けているのも現状だ。白子に対して申し訳ないとは思いながらも、一族でない渓が無理に出しゃばるわけにもいかず、ある程度ほとぼりが冷めるまでは部屋から出ることを禁止されてしまった。

渓は薄暗い部屋の中でぼうっとする。四日経った今、どういう風に話が進んでいるのかは分からなかったが、今はただ話がまとまるのを待つ事しか出来ない。外に出られないことは息が詰まって苦しかったが、渓が気落ちしている事を見抜いた白子が、昨夜唐突に手紙でも書けばいいと提案した。宛先はもちろん、挨拶もままならないまま離れてしまった曇神社だ。送り主が渓であるということはさることながら、渓や白子、風魔に関わる名前を一切出すことは身元を特定されることを防ぐためにと禁止されたが、それでも別れの言葉の一つも言えなかった渓の気持ちは少し楽になった。

昨夜のうちに書き上げた簡単な手紙は、明朝使いの者が届けに行ったらしい。今日中には届くだろうと渓に伝えた白子は、その後すぐに一族との話し合いの場に駆り出された為すぐに渓の前からいなくなった。風魔の里に来てからというもの、白子は渓を里に置いておくために忙しなく動き回っているので、二人の間にろくな会話はなく、渓はほとんど声を発さない時間を送っていた。曇家に軟禁されていた頃よりもずっと息の詰まる四日間ではあるが、それでも渓は白子の傍にいるためにとじっと耐えていた。



しばらくすると遠くで聞こえていた声は止み、静か過ぎるほどの静寂がやってくる。今日も理解を得てもらえなかったのだろうかと思い、渓は落ち込んだ様子で息を吐いた。その時、扉の向こうから控えめに名前を呼ばれ、渓はぱっと顔を上げる。

「渓、入るよ」
「どうぞ」

鍵が外され、扉が開く。渓は反射的に立ち上がって駆け寄っていた。毎日顔を合わせてはいるもののその時間は限られた僅かなものだったため、白子が来ると嬉しさのあまりつい自然と出迎えてしまうらしい。扉を開けて顔を覗かせた白子は、まるで主人を待っていた子犬のように駆け寄ってくる渓の姿に思わずふっと表情を綻ばせる。渓はまた反射的にやってしまった、と思いながら、笑う白子を見上げて恥ずかしそうに頬を染めると小さくむくれた。

「…また笑った」
「犬みたいだからつい、な」
「馬鹿にした!」
「してないよ」

あえて明るい口調で身振り手振りを加えて渓は答える。こんな状況でも渓は白子の前では努めて明るく振舞おうとしていた。その健気さは白子にも伝わっていて、より一層その存在を愛おしく感じさせる。白子は渓を軽く抱き寄せて、白い額にそっと唇を落とした。突然の事に驚いて渓は唇をきゅっと結んで目を丸くすると、すぐに顔を赤らめた。こういった触れ合いにはまだまだ馴染めないらしい。

「一人で百面相してるな」
「…白子のせいでしょ」

僅かに潤んだ瞳で不貞腐れたように白子を睨みつけた渓だったが、その頬は相も変わらず真っ赤だ。ただの上目遣いにしか見えないその表情は、もはや誘っているとしか思えない。無意識でこういう顔をするのだからたちが悪いなと思いながら、やけに色っぽい微笑みを浮かべた白子は屈んで渓の耳元に顔を近付ける。逃げられないようにしっかりと腰を抱き寄せて、吐息が掛かる程の距離で甘い声を吐き出した。

「可愛い」

そう囁いてから頬をそっと撫でて、ようやく白子は体を離した。渓は耳まで真っ赤にしながら、白子の吐息が掛かった所を押さえて視線を泳がせる。今までだって白子に可愛いと言われた事は幾度かあったが、こんなに色気を含んだ言い方はされた事などない。想いが通じ合った今だからこそ、尚更気恥ずかしさが押し寄せる。

風魔の里に来てからというもの、渓は白子の余裕のある行動や発言に振り回されっぱなしだった。こういった男女の馴れ合いに耐性がない為無理もないが、渓の場合は長年募らせた恋が実った事も相まって余計に拗らせているらしい。
渓はすっかり熱を持ったままの顔を見られたくなくて俯きながら、やけにうるさい心臓の音と上がりきった体温を収めるのに必死だ。白子はそんな渓を見て苦笑を零す。

「全然慣れないな」
「ご、ごめんなさい…」
「謝る事じゃない。焦る必要もないんだからさ」

白子は今までのように渓の頭をぽんぽんと撫でる。渓は伏せていた顔をそろそろと持ち上げて、伺う様に白子を見上げた。少し困ったような上目遣いの顔を見て、白子も眉を下げる。どう見たって煽っているとしか思えなかった。

以前なら『風魔の為に渓を切り捨てるのだ』という気持ちがあったからこそ自制する事は難しくはなかったが、今は想いを通じ合わせた仲だ。そんな顔をされれば過剰に触れたくなるのは至極当然の事である。
白子にとって渓は、ようやく手に入れた最愛の人だ。求めたい事は多くあったが、最愛の人だからこそ傷付けたくない気持ちも強い。渓に合わせて少しずつ進んでいく事は苦ではないが、それに自分が耐えられなくなって渓を傷付けてしまうのはどうしても避けたかった。

出来るだけ自分から距離を詰めるのは控えようと密かに決意しながら、白子は切り替えるように少し息を吐いた。すぐに表情が風魔の長のものに切り替わる。

「ところで渓、この部屋に思い残す事は?」
「え?別に、ないけど…?」

抑揚もなく淡々と言葉を吐き、表情を浮かべない今の白子は"金城白子"だった頃のそれとは随分印象が違うが、渓はそんな白子に怯える素振りは全く見せず、突然の質問にきょとんとして首を傾げる。ただ寝て起きるだけの作業を行っただけの窮屈な部屋には、残念ながら愛着も何もない。質問の意図が分からなくてそれ以上答えられずにいると、白子は僅かに笑みを浮かべた。

「なら問題ないな。行くよ」
「え、行くって…え?」

白子は渓の返事を待たずに白く小さな手のひらを握ると、すたすたと歩き出した。渓は慌ててその後を追い、四日ぶりに外の光を浴びる。

渓が此処へ連れて着られた時は、朝を迎える前だった。その為周囲は鬱蒼としていて薄暗く、どんな風景だったのかもまともに把握出来ていなかったので、まだ混乱した頭のまま渓は落ち着きなく里の様子を見渡した。

まだ昼間で太陽は昇っているというのに、幹の太いお化けのような木々が生い茂って里を包み込むように覆って居るため、明るい印象はない。真夏でもやけに涼しいのは立地のせいだろう。渓は此処がどこかの山奥である事は白子から聞いていたが、こんなにも薄気味悪い山中に降り立ったのは初めてだった。
ぽつぽつと小さな家はいくつかあるものの、人の気配は全くなく、里というには随分と閑散としていた。聞こえるのは自分の足音と木々のざわめく声くらいだ。ほんの少しの不安を滲ませながら、渓はそわそわと落ち着かない様子で白子の後に続く事しか出来なかった。


白子に導かれるようにして渓が連れて来られたのは、里の一番奥だ。そこにはこれまで目にして来た家とは圧倒的に造りの違う立派な家がある。渓の手を引いたまま迷う事無くそこに足を踏み入れた白子は、まだ渓の手を離そうとはしない。仕方ないので渓も遠慮がちにその家の敷居を跨ぐことになった。

「お邪魔します…」

渓は自然とその言葉を口にしていた。玄関先からきょろきょろと室内を見渡す。まだ建物自体は新しく、ほんのりと木の匂いはするものの、妙に違和感があった。
家にはそれぞれ、人の匂いがある。生活感を感じさせるその家独特の匂いだ。しかし、この家には全くそういった匂いを感じない。やけに広々としてはいるが、ぽつぽつと物があるところを見ると人は住んでいるはずなのだが、この家の中に人が生きている感覚がないのだ。

広々としていて綺麗な家だが、温もりを感じない家は妙に寂しげだ。なんだか歓迎されていない気分になって、渓は少し不安になった。そんな渓の不安をよそに、白子は平気な顔で渓を振り返る。そしてようやく口を開いた。

「案内するよ」
「う、うん?」

白子は玄関から順に部屋を回っていく。まずは台所、それから居間、風呂場、最後に寝室。部屋数は多くはないが、物が少ないせいでだだっ広さが悪目立ちしていた。寝室を案内した後、白子は居間に戻ってきた。やっと渓の手を離すと、適当に腰掛けるように言って自分も腰を落ち着けた。渓も遠慮がちに膝をたたんで白子の前にちょこんと座る。そして白子は渓を真っ直ぐに見たまま、特に抑揚のない声で当たり前のように告げる。

「今日から此処がお前の家だ」
「…え?」

突然の事に渓はしばらく固まっていたが、何度か瞬きをしてからようやく脳が全てを理解して渓は思わず前のめりになった。

「え、えええ!?」
「そんなに驚く事か?」
「だ、だってこんな広い家に住まわせて貰うなんて…」
「不満か?」
「そうじゃなくて、もっと小さな家で十分だと思うから…」
「それだと俺の顔が立たないだろ」

呆れたように白子が言った。渓は不思議そうに小首を傾げて白子に尋ねる。

「どういうこと?」
「…まさか一人で住むとでも思ってたのか」

合点がいった、という顔で小さく苦笑を漏らした白子は、困惑した表情を浮かべる渓を真っ直ぐに見つめる。そして今度は少し意地悪く微笑んだ。


「俺と二人で住むんだよ、此処で」


その言葉を聞いて、ぴたりと渓は動かなくなった。白子と二人で住む、という言葉を何度も頭の中で繰り返し、呑気な脳みそにその意味を必死に理解させる。そしてしばらく間を空けてから、ぼんっという音が聞こえそうなくらい勢い良く顔を真っ赤にした。言葉が出ないのか、口をぱくぱくさせているばかりだ。白子はくつくつと喉の奥で笑って、やけに楽しそうに渓を見つめながら長く垂れ下がる前髪を掻き上げた。

「何赤くなってるんだ?」
「だ、だって、二人って…!」

白子が曇家に拾われてからは毎日顔を合わせる日々を送っていたが、一つ屋根の下で暮らした事があるわけではない。曇家に泊まる事もあったが、あくまでもその夜世話になるだけの話だ。それに、その時は天火達だっていた。家の中で二人きりで夜を明かす、という事は一度だって経験がない。これがせめて渓の片想いであれば意識しすぎる事もなかったのだろうが、今ではお互いの気持ちを知る仲だ。余計に色々と勘繰ってしまうのだろう。

「し、白子は、嫌じゃないの?私と一緒に住むの」
「嫌そうに見える?」
「…見えません」

渓が恥ずかしげにそう答えたのを聞いて、白子は表情を和らげると。そっと渓の頭に手のひらを乗せる。ぽんぽんといつものように優しく頭を撫でた。

「毎日一緒に居たんだ、今更だろ」
「…でもやっぱり、ちょっと気恥ずかしいもの」
「俺としてはあんまり意識しすぎずに、いつも通り傍に居て欲しいんだけどな」

言われて渓もハッとした。確かに想いが通じたからといって随分と意識しすぎていたような気がする。それに、白子が傍に居て欲しいと言ってくれたのだ。自分ばかりが意識しすぎて空回っても、白子に気を遣わせてしまうだけだろう。渓は軽く深呼吸をして、まだほんのり赤い顔のまま微笑んだ。

「うん、頑張るね」
「頑張る事でもないけどな」

そう言いながら渓から手を離した白子は、すぐに表情を風魔の長のそれに変える。そして低く鋭い、凛とした声で唐突に呼んだ。

「猪」
「はい、此処に」

"いの"と白子が呼べば、すぐに声が返って来た。渓は驚いて突然現れた声の方を振り返る。そこには白い着物を着た誰かが深々と頭を下げていた。いつの間に現れて、いつからそこにいたのか渓には全く分からなかったが、白子は初めから知っていたようで"いの"と言うらしいその人物に視線を寄越した。

「此方が姫だ。云った通り、無礼のないように」
「はい、お任せくださいませ」

低く穏やかな、落ち着きのある声でそう答えた猪は、ゆったりと上半身を起こしてその顔を見せた。その美しさに、渓は思わず息を呑む。
長い睫毛を湛えた切れ長の瞳から覗く白子と同じ紫の瞳と、薄く紅を差した形のよい薄い唇。腰ほどまで伸びた風魔独特の白髪を柔らかく揺らし、静かに微笑む絶世の美女がそこに居た。すっかり猪に釘付けになっていた渓だが、白子に名を呼ばれようやく我に返り、白子に視線を戻した。

「渓、これは猪。お前の世話係だ」
「お世話係?」
「一応『蛇の信者の姫』を里に受け入れる事にはなったが、お前は今力を失くしている。力のない者は姫ではないといって、まだ心から認めていない者も里にはいる」

白子の言葉に渓は思わずしゅんとなる。自分の力が至らぬせいで白子に苦労をかけている事実に心がずっしりと重くなった。そんな渓を見て、白子は出来るだけ優しく言い聞かせる。

「気落ちする事はない、受け入れている里の者がほとんどだ。いずれ皆にも理解される」
「はい…」
「そういう事もあって、世話係と護衛をかねて猪にお前を任せることにした。里の中とはいえ『蛇の信者の姫』が一人でふらふらと出歩くのはよくないからな」

事情を説明された猪は、渓に向かって恭しく頭を下げる。一つ一つの所作がやけに綺麗で、渓は思わず見惚れてしまった。

「猪と申します。今後は姫様の付き人としてお傍でお仕えさせて頂きますわ」
「えと、こちらこそよろしくお願いします」

つられて渓も深々と頭を下げた。まあ、と言いながら猪は小さく微笑むと、着物の袖を口元に当ててくすくすと笑みを零す。

「姫様、わたくしなどに頭をお下げにならなくても良いのですよ」
「でもお世話になるので…」

言いかけた渓の言葉を白子が遮る。

「猪、姫はいつでもこうだ。お前が気を回せ」
「御意に」

猪は丁寧に白子に頭を下げる。顔は上げないままだ。渓は思わず猪に顔を上げるように言いかけるが、白子に手首をやんわりと握られて吐き出しかけた言葉を飲み込んだ。そして反射的に白子を見れば、白子は渓を真っ直ぐに見つめたままで告げる。

「少なくとも里の中では『蛇の信者の姫』だという自覚を忘れる事のないように」
「う、うん…」
「…しばらく苦労をかけるが、もう少しだけ我慢してくれ」

困ったように眉を下げて、白子は渓のよく知った表情で微笑んだ。この状況も自分を守るためだと理解した渓は、素直に現状を受け入れて頷く。それを見た白子は安心したように渓の手首を離すと、長の顔をして立ち上がった。

「猪、後は任せる」
「はい」

ようやく猪は顔を上げる。渓も立ち上がった白子に視線を向けた。白子は渓からの視線を受けてふっと笑う。

「長も暇じゃないって事だ、そんなに心配そうな顔するな」
「…危ない事はしない?」
「しないよ。すぐ帰って来る」

渓の頭を撫でると、白子は振り返る事無くその場から去ってしまった。猪と二人で残された渓は、気まずさのあまり猪をちらりと見つめる。猪は白子が完全に去ったのを見計らうと、ふうっと息を吐いてくるりと渓を見つめた。そして突然、にやりと笑うと、ずいっと渓に近付いた。渓は思わず後ずさる。

「うふふふ」
「え、えっと…猪さん?」
「姫様、無礼をお許しくださいませ」

猪は長い指で渓の頬にそっと触れる。少しひんやりとした指先に、渓の背筋がぞわっとなった。猪は渓の瞳をじっと覗き込む。硝子玉のような紫色の瞳に見つめられ、渓は目を逸らせなくなった。しばらくそうしていたのだが、猪は満足したように渓から距離をとって、にっこりと上品に微笑んだ。

「姫様はとても澄んだ美しい瞳をなさっておりますわね」
「あ、ありがとうございます?」
「長が心をお許しになるわけですわ」

やけに楽しげにそう言って猪は立ち上がる。その姿を見て、渓は目を丸くした。座っていると分からなかったが、立ち上がった猪は白子と同じくらいに背の高い女性だった。
白い肌に白い着物に白く長い髪、そしてすらりとした長身。全てがうまく合わさって、例えようがないほどに猪は美しい。渓はまじまじと目の前の美女を見つめてしまう。

「では姫様、参りましょう」
「参るって…?」
「里をご案内致します」

猪は微笑んで、ゆっくりと渓に手を差し出した。渓は導かれるように、少し冷えた美しい手のひらに、そっと自身の小さな手のひらを重ねるのだった。

back
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -