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※津軽視点

「津軽、どっかさ遠いところに引っ越さない?俺もう疲れちゃったんだ。だから二人で誰にも邪魔されないところに行こう?」

「えっ?新宿から出ていくってこと?」

「そうだよ!静かな田舎がいいなあ!のんびり暮らせそう。あっお金なら大丈夫。たぶん一生遊んで暮らせるくらいもう俺稼いでるから。ね、だからさ・・・・。」

「あいつのことはもういいの?」

「・・・・・・・。いーんだよ。もう・・・・、俺には津軽がいてくれるから大丈夫。寂しくないよ。だから、ずっーと一緒にいてくれるって約束して。俺を一人にしないって約束して。」

臨也の顔がゆっくり近づいてくる。それを俺はぐいっと引き寄せて啄むようにキスをした。

「約束する。」

「ありがとう、津軽。」
そういって彼はにっこりと微笑んだ。
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そうして俺達は今都心からかなり離れたところに身をおいている。緑が多くて空気が綺麗だと言って臨也はここをかなり気にいっているようだ。

前より時間が過ぎるのがゆっくりに感じる。俺はもちろん臨也はこの新しい地で他人と触れ合うことはしなかった。食料の調達もネットでしてるからしなくていいから、二人で散歩するときしか外に出ない。そのことは世界は俺達しかいないのだと錯覚させた。

家の中では一緒にテレビを見たりお風呂に入ったり、時々キスして時々セックスしたりして甘い時間を過ごした。

最初は寂しそうだった臨也の顔つきもしだいに明るくなり、その姿を見て初めてアンドロイドとしての役目を果たせた気がした。こうやってちょっとずつ臨也の心についた傷を癒していけばいい。

この生活が終わらなければいい。
代わりでも、なんでもいい。臨也を幸せにしたい。いつも笑顔でいてほしい。

寝る前に毎日そんなことを祈った。

けれど、引っ越して二ヶ月ほどたったある日そんな俺の淡い願いは打ち砕かれることとなった。

 

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