気まぐれ部屋 | ナノ




後ろめたい気持ちがある。

万歳をして喜びたい気持ちがある。

泣いて謝りたい気持ちがある。

ありがとうと嬉しくて泣きたい気持ちがある。

だって、本当に寂しかったんだ。
だって、孤独だと思ってたんだ。
だって、僕は、

「貴様を置いて逝くわけがないだろう」

自業自得で化物になったんだ。
太陽に嫌われて日向ぼっこもダニーの散歩もできなくなったんだ。
父さんもダニエルもアリーもシェーマスも皆に会わせる顔が無いんだ。
僕がもっと思慮深かったらなんてどうにもならないことばっかり考えるんだ。

「どうだ、ジョジョ。これで俺とお前は同等。"一緒"になったんだ」

ねえ、お嫁さんも仕事も全部諦めちゃうの?
ねえ、それでほんとにいいの?
ねえ、アデルはなんで僕を選んでくれたの?

ねえ。
ねえ。
ねえ。

「諄い。同じ言葉を繰り返すな、時間の無駄だ。良いか、ジョジョ。悔しいことに微塵も後悔していないし、これからもする気はない」

君の献身に報いる自信がないんだ。僕は出来た人間じゃない、人間ですらないから、僕は一人ぼっちだから。でも、君は何時も本当のことしか言わないよね。これも本当なのかな。ほんとかな。信じて、いいかな。僕、僕は、君に迷惑しかかけてないのに。思い上がってもいいのかなあ?

「アデル、僕と、ずっと一緒に居てくれる?」
「馬鹿が。そうする気がなかったらあんな趣味の悪い仮面なんざ被らん」

世界一幸せな化物になれました。


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