気まぐれ部屋 | ナノ




ガラッと勢いよくドアを開ければ、注目は集まる。
尚かつ、人気者である私だったら?

「「「わー!!」」」

「ワイ先生、やっと来てくれたー!」
「遊ぼう!」
「おれ達と海軍ごっこしようぜ!」

私の元に集まる子供たち。
因みにここにいる子供は親なし…つまり孤児だ。

海賊たちに村ごと破壊されたり、親を殺されたり、ダンボールの中に放置させられていたりと、理由は様々だが天涯孤独の子供たち。
お金に余裕がある人や海軍の人たちが個別で引き取ったりと、色々手を打ってはいたんだけどコレが中々数が減らなくって。

心の余裕がなくなれば、モラルなんて関係なくなっちゃうからね。
汚い手を使ってでも生きたいと思うのが人。これは大人だろうと子供だろうと関係ない。

引き取られなかった子供達の生活は、親がいる子供の生活とは比べものにならないくらい貧相だ。
私もある意味孤児だから、この子たちの気持ちはよぉく分かる。
まあ、私の場合保護者がいたから完全には分からないんだけど。

ただの自己満足だけど、それでこの子達の心に余裕が生まれれば良いなと思って、孤児院を建てた。
まだマリンフォードにたった1軒だけだけど。
食事代とか維持費とか色々あるから、火の車状態なんだよね。経営思ったより大変です。

ガープさん筆頭の心優しい人達からのお金の寄付もあったんだけど、それは使ってない。
自分の手で成し遂げたかったから。

だから、ガープさんからのお金は金庫の中に眠っている。
流石に致命的にやばくなったら使おうと思ってけど、使う予定は今のところない。やばい状況になんてさせません!
寄付金を返そうとしても皆受け取ってくれないんだもの。本当良い人過ぎて涙出るわー。

「私は一人しかいないんだから。ほら、順番順番」

子供は財産だ。
子供が笑顔でいることが、平和の象徴でもある。
ゴールド・ロジャーのせいでその平和は一時無くなったけど、大分持ち直しつつある。
何時か子供達が何の心配もなく生活出来る日が来ればいいと私はそう思っている。……と、かっこつけておく。


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