「気をつけろ、足を踏み外すなよ」

みんなの身体を1本のロープでしばり崖の道を進む。

「きゃあ!ちょっとスニフ!」

わたしの前を歩くスニフがしょっちゅう足を滑らせるのでつられて落ちそうになりさすがに文句を言った。ちゃんと足元見て歩けばいいのに!
少し怒って、広い道に出ると自分の腰のロープをさっさと解いてミイのロープも外してあげた。ムーミンとスナフキンもとっくに自分たちで外している。もう広い道なのだから普通に歩けばいいのに、まだカニ歩きをしているスニフを置いてわたし達4人はさっさと歩いた。

「さ、ここで少し休もう」

そのまま少し開けた場所に出ればスナフキンが重たそうなリュックを下ろした。わたし達も岩場に腰掛けて遅れてくるスニフを見守る。ムーミンも彼を急かした。
そのままムーミンがスナフキンにこの先の事を尋ねると彼は簡潔に答える。この道をずっとずっと真っ直ぐだと。そして思い出したように付け足した。

「途中、ガーネットがたくさんある谷間を通るのさ」
「ガーネット?」

綺麗なガーネットがたくさんある谷間のある道通って天文台へと向かうとスナフキンが言った。
そしてそれを聞いていたスニフが、この先に宝石の谷があると聞いた途端に元気になって走り出す。

「欲が深いって羨ましいわ」

ミイが呆れ果ててため息をついていた。

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